あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『BACKBEAT』

@芸劇 プレイハウス

 

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まあ。なにしろ。辰巳さんとか加藤くんとか上口くんとか。お気に入りな男子が3人も出てらして、みなさん、ピュアでヤサグレたロッケンロールバンドが、もーめっちゃかっこよく決まってらして、

たばこを口の端にくわえてギター弾くとか、

はぁ~ ふんわりウキウキと、あれからずっと、幸せの余韻を味わってますヨ☆

 

そうです。おけぴでチケットを譲っていただき、観ることができたラッキーです。ありがとうございました!

 

 

ビートルズの創世期を描いた、映画を原作とする舞台でした。ミュージカルなのかな。音楽劇かな。心情を歌に乗せる曲とかは、ない。 

でも、古き良きロッケンロールをいっぱい演奏してくれるの。(わたしはドラムの好き嫌いが激しい――重く打つ人の音ってコンマ何秒かズレるのが気持ち悪い――ので、上口くんのドラムが好きなタイプ寄りでうれしかった)

そして加藤くんのロックな歌も佇まいも、かっちょいいこと! こんなに間口の広いお芝居をされる方だったのね。(もう少し他の芝居、観にいかなくては)

いただいたお席が、中央通路の次の段だったので、このおふたりが鼻先を2回通り過ぎてね、ふへへへ、役得気分。

 

さて。この超ミュージカルなふたりに、辰巳さんが仲良しさんキャラとして混じってくる楽しさ。

辰巳さんってほかの人と絡むとき、巻き込んでいく独特な空気の厚みをもってると思うの。ほかの人の芝居を立てたうえで、自分の存在をはっきりと入れてくる。

その化学反応が、わたしにはとても楽しかったのでした。

 

(あ。ひいきの3人ばっか観てた傾向があるので、本来より、ちょっと群集劇っぽい解釈に流れてるかもしれませぬ)

 

 

ビートルズを描いていると言ってもね。

加藤くんはジョンレノンと名乗りながらも、特に役を寄せるわけでなく、なんとなく通じる感じは残るものの、ジョンという新しい漢を立ち上げてらして。ほかの方たちも、たぶん自分の感覚を優先されてて。

なので、ビートルズの伝記ものというよりも、ひりひりする良質な塩梅の青春グラフィティ!という印象でした。

とはいえ、

ビートルズの最後に残るメンバー、消えていくメンバーは最初からわかっているわけで。そこは、ずるい。せつない。

 

 

最初は、革ジャンのヤサグレたコピーバンドだったんだね。

後半、5人編成が4人になって、ポールとジョージの髪型がマッシュルームになったあたりから、歌にハーモニーが入って、うわ、ビートルズっぽくなった!と、びっくりして。音もね、気のせいかな、洗練された演奏になってたような。

で、最後はネクタイスーツ。いかにもビートルズな。

というように、ビートルズが商品になっていく流れがうまく構成されてて、おばさんとしては、感動が深い。(わたしは特にビートルズファンというわけではありませんが)

 

 

最後の演奏シーンは、状況的に胸が痛くて、当然、ノるにノれない感が残ってしまい。

え~!? ミュージカルだったらカーテンコールで、もう一発ノリノリなのをぶちかましてくれるのに~? が、唯一のフラストレーションでした。

 

 

 

幸せな舞台だったぁ!

もう一度、チケット譲ってくださった方に! ありがとうございました!