あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

小澤征爾さま

あちこちで追悼文をおみかけするので、自分も少しだけ語りたくなっちゃった。

 

 

昔々。12月のニューヨークで、まあミュージカルはいい席で10本だか観たけど、なにしろ貧乏旅行なので、総菜を買いによくデリに行った。うん。総菜買って、連れたちとホテルで食べてた。

 

その時お会いしたのですよ。デリで。

 

一緒にいた友人が舞台の裏方さんで、仕事でご一緒したことがあるとかで、一応ご挨拶するというので、

はい、ノコノコついてった。

 

小澤さんは1リットルのパック牛乳を手に持ってらした。牛乳ですか? うん、明日の朝用に。(え~ご自分で買うんかい)

どちらで指揮されるんですか? メットで。えーあーその日はチケット取っちゃってる~ や、どのみち、もうチケットないんじゃないかな。

 

今考えると、それなりのスゴさを秘めた会話(メットにソルドアウトだよ!)だが、当時はただもう喜びでしかなかった。

 

 

帰国して、片っ端から言いふらした。すごいうれしかった。フランクでステキだったよ~ 牛乳だよ、牛乳!

 

 

 

で。

 

 

 

 

当時のわたしは、周囲のおとなたちを納得させるため、お見合いをしまくってたのだが、当然、直後の相手にも話した。

そのときの相手は、横を向き、なんだよ住む世界が違い過ぎるじゃないかと吐き捨てた。そうですか、世界の小澤とお付き合いがありますか。

はあ?とも言えず、しおらしく、そんなんじゃないです。たまたま会えて、お話してくださったのがうれしかったって話です。とか言ったけど、

 

今、思い出して。

あの男はわたしにマウントを取りたかったのか? それが予定外のエピソード聞かされて不機嫌になった?

なるほど。住む世界が違いすぎだわ。無理。

 

あの頃は、うれしいことを一緒に喜べない価値観じゃお付き合いはチョット、くらいにしか思わなかったがな。

 

 

 

ちなみに。お見合いは母のヒステリーを鎮めるためだったので、一度お会いしては、全部お断りしてました。バブリーだったね。かなり嫌な思いもしたよ。ま、失礼はお互い様ということで。