あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『TDV』を観た 5回目 ―振り幅とか―

え〜。 少し迷いましたが。 今回は完全に、舞踏会の参加者さまにしかわからない内容かと。
あ。 いつもそうか。
部外者さんたち、ごめんね。

2009.7.21. 18・30〜 帝国劇場

       [E:snow]

前から3番目の席だというのに、前の方が大柄な女性でセンターがすっぽり見えないという……。
ダンスシーンがね、いっつも端切れでしか見えないし。
フィナーレで、いるはずの開次サンが見えなかったときには心底、目の前のスイカを叩き割りたくなった。 踊る開次サンのほうがはみ出てくださって、叩き割らずに済んだケド。
つくづく勝手な言い分です。 わたしの後ろの席の方も、同じに思っていたかもしれない。
ではそんな席では楽しめなかったかというと、とんでもなくて。
空気を共有しているってこーいうことなのかな。 もちろん、全員が細かく立ち位置を変え続けてる演出のおかげでもありますね。

ダンスシーンといえば。 これは誰かに是非ご教授していただきたいのですが、
先日のトニー賞の授賞式で『WSS』の体育館がパフォーマンスされてたでしょう。
振り付けは当然、ミジンにも変わっていない。 余計なこともしていない。 カウントも変わらない。 なのに全然違う踊りになっている。 現代風の、スピーディでキレのある華やかなダンスに。 あれは何故なんでしょうか? コンマ何秒かのタイミングのあわせ方? 動きの溜め方? 不思議で仕方がない。

この日の『TDV』のダンスシーンも、前回から全然違って見えてどきどきする。
特に最初の宿屋で。 暗く重い雪と狼(とV.)に閉じ込められた赤く暖炉が燃える部屋で、はじけている素朴で善良でちょっとズルい?根性の村の人々。
きっと毎晩がお祭り。 もしかしたら鎮魂をこめて。
このシーンがこんなにパワーを持つと思っていなかったので、わくわく。 すごいよねえ。

       [E:snow]

それからおかげさまで、優しい目をしたヴァンパイアさんは原田みのるサンだと確認。
リー×リー、ありがとうございました。
この方は、隙間を見つけてはそこに工夫を織り込んで、だけど全体の美しい流れはきっちりと。 という印象ですが、ご自身が振り付けをなさるのも関係してくるんでしょうか。

       [E:snow]

開次サンがねえ。 きゃ〜ん。 言わずもがな。
そうそう、この日思いついたこと。

今回の『TDV』は、前回より吸血鬼の化け物度を倍増させていると思うのですが。
(それを耽美と交互に特に上手に魅せているのがヘルさま)
あと、変な人間ばかり出てくるけれど、一番人間らしいのは誰? もしやクコールさん?
最後には狼に喰い殺される意味が別のものになってくるよ。
その辺のイメージからわたしなりの、人間の理性と獣性の共存やら対比やらあたりの解釈が展開し始めるわけですが。
ん?
ではクロロックやサラの化身というのは、かれらの中の獣性(エロティシズム)ってこと?
となると、『欲望』でそこにいるふたりというのは、ひとりの人間の理性と獣性なの?
獣性が分離したとき、残るのはプラトニックな感情?
…………とか。

       [E:snow]

祐一郎さんの『欲望』。 この日のは過去の最高得点だったのでは、と思う。
シンプルで深かった。 
他は、……えーと他のシーンは、……笑い話にしておこう。

       [E:snow]

えーと、えーと。
まだ、書かなきゃってことたくさんあるのに、
明日は会社を少し早出にしようと思ってるのに、こんな時間だぁ。

……続きます。