あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

小金井で薪能

昔は観た舞台などの感想を、すべてブログに落としていたけれど、
最近、どーなのかなぁ?と思ったモノについては書かなくなった。のは。

他者への敬意と、自己への正直のバランスが難しくなったので。

今回は久々に書いておく。
気持ちの裏には、開次さんに対する「甘え」?みたいなものがあるのかなぁ???
ま。いいや。書いちゃお。
他の関係者さんがここにたどり着かないことを見越して。

 

「金返せ」と思ったのは、S料金を支払ったのに、作家が工夫した趣向もメッセージも伝わってこない席だったからでした。
能舞台の脇正面は、本来S料金の席ですが、
昨日の舞台は、ずっと、舞台袖から覗き観している感で。
それくらい平面的な振り付け。
コンテンポラリーダンスの方は、もともとふつうの舞台用に組まれたものだからと、まだ理解を示せなくもないけれど。
や、少なくとも一本は、正統なお能だったはずなんだが、な。
それが脇正面に対しては薄い横向きの装束しか見せずに、意識も飛ばしてくれてないって、えー?、それでよし? えー???

正面からは、こー見えてるんだろうなぁと。きっとものスゴク、素晴らしいんだろうなぁ。どんなメッセージと出会えたんだろうなぁ、とか思いながら。
くそぉ。自由席なので早めに家は出たけれど、何を思ってか電車を乗り間違えて(もーっ ドジッ!)、開演間際の到着となった、わたしが悪いの? あんまりだわっ!

 

でも。
何かに憑依されて踊る開次さんを見るのは久しぶりで。
阿修羅像を眺めているときと同じ気持ちになるのは、何故だろうな、とか。

前回、この作品を観たときは、はじめて開次さんのダンスと出逢ったときで。
夢幻の宇宙と、わたしたちというこの世とを繋ぐ、お神楽としてのダンスに打ちのめされたんだよなぁとか思い出しながら、
やっぱり。せっかくの戸外、森に囲まれた星空の下の薪能なのだから、
あー、
S席を捨てて、こっそりA席後方の正面で立ち見でもすべきだったかしらと、後悔しながら。

結論。  ゜..*❤〜 \(*^▽^*)/ ♥ ゜..。.*  カイジサン らぶ〜

 
※ 前回2009の『KURUI(狂ひそうろふ)』感想↓↓↓
http://agen.blogzine.jp/for_you/2009/02/post_d94a.html 

※ そして、わたしにお能の魅力を啓いてくれたのは、開次さんだものね。↓↓↓
http://agen.blogzine.jp/for_you/2010/06/post_3ed3.html

 

 
 

正統なお能を見せ、狂言を挟んで、同じモチーフから発想されたコンテンポラリーを見せるという趣向です。
興味深いのは、
正統なお能よりも、コンテのほうがより「お能」の世界に感じられたこと。

お客もふくめた、夜蝉の鳴く借景や星が散らばる天蓋もふくめた、そこに居合わせるすべてが、開次さんの汗に輝くからだと、つむがれる動きに奉仕され、集約されていた。

 

それから。小金井市が、小金井公園を利用して、薪能を開催し、34回を数える。
っていうのがステキですね。
薪に点火する儀が、市長さん。会場外には、消防車が待機。
街と興行が、リンクしてるわ。 

 

にしても。やばいなぁ。

後見に出ている彼は、先日、八ヶ岳で拝見したときにもいらした方だよなぁ。
ワキのお名まえ。むちゃくちゃ勉強させていただいた本の著者さんだよ。

ちらしを見ていると、いつも八ヶ岳で後見している方の仕舞いの案内、とか。

・・・・・・ /(-"-)\  アワワワワッ

こうして「糸」が繋がっていくと、やばい、世界を追いかけて行きたくなる。まずいっ。