あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

年越し

歳の暮れの街や駅は、お約束だとでもいうように人が多くて、さくさくと歩けない。その日のわたしが大荷物を引きずっているのは、年越しの料理や菓子などを八ヶ岳の別荘に運び込むからで、駅ではバリアフリーの進路を選ばないといけないのだった。

三茶の駅のエレベータで、車椅子のおばさまと乗り合わせた。わたしのカートを見て「これからご旅行?」とおっしゃるので、別荘で年越しするので食料をとか説明したら、「まぁ別荘?」とか楽し気でらして。長話したい雰囲気でいらしたのだけれど。こちらは高速バスの時間もあるので、お気をつけくださいねとご挨拶して、足早に先にいかせていただいた。

赤の他人さまと、こんな会話ができるのも、多角な顔を持つ三茶の下町風情のうち。

 

そして渋谷駅は、大工事中のせいでほんの数日前とすらレイアウトが変わっており、いつも使うエスカレータが閉ざされていた。うっわと内心では毒づきながらも、時間は無駄にできず、たいへん気もせくのだが、方向の見当だけをつけてむやみに歩き出す。

まるで見知らぬ、使ったことのない新しい通路に進んだわけだが、新しく作られた箇所である以上、バリアフリーでないわけがない!と信じたのだった。うん。ちゃんとエスカレータをたどって地上に出られたヨ。予想もしなかった場所の出口だったが、わたしにとって渋谷は、迷う場所ではない。

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(例年の半分くらいの荷物。今年は料理のスリム化を目指したので)

 

高速バスの中では、ドラクエウォーク(携帯ゲーム)三昧。

 

 

今年の大泉は、雪がふったり解けたりの感だった。

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正月料理の準備をし、気になったとこだけちょこちょこと掃除して、父と二人で、暮れのうちからおいしいものを食べ始め、だらだらとTVと映画を観始める。

 

晦日の午前中。お刺身とかの買い物に出たいのだが、家の前の道はこんな感じで。

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こわいので、午後になって氷が解けるまで、車を出すのはやめました。

 

 

今年の紅白は対戦感がなく、あわただしく目まぐるしく、よくわからないままにショーが展開していく感じ。を観てからの、年越し2355。恒例のたなくじ。いつの間にか、これも風物詩。

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年明けの朝食です。食べきり形式。

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いつもは元旦に行く場所を、父が渋るのであきらめる。

が、一日経ったら、やっぱり行こうかという。うん。歩けるところまで歩けばいいよ。

 

というわけで、車で美し森へ。

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ここを登るのは、たしかにもうすぐ93歳にはキツイか。それでも休み休み、写真の見切れるあたりの高さまで登りましたよ。

 

ふりかえると、富士山。お正月にふさわしい景色と天気です。

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足を延ばして、以前から訪ねたかった清里のショコラ屋さんへ。

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artisan-palet-dor.com

ドアを開けると、ぷあっと、濃厚なカカオの香りに包まれて、圧倒されます。

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コーヒーとチョコケーキ。むふむふ~ん幸せ~☆ 満足~☆

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今年は穏やかに、ゆっくりと。人との出会いを大切に過ごしたいかな。

 

 

わたしが指輪をはずしたわけ

始まりは清里でのシェフズ・バルというイベントで。

 

冬の草原で焚火を囲みながらいただいた、ホテルのシェフが焼いたピザが極上においしかった。

生地が、違うんだ。

人間とは贅沢だから。覚醒してしまうと、それまで自分が焼いていた発酵なしの手抜きピザ生地では満足できなくなった。

 

かくしてピザ生地ジプシーが始まる。今どきは便利なので、いろいろな小麦粉をネットで取り寄せられる。結論をいうと。イタリアの小麦粉じゃないと、あのおいしさにはたどり着けないことがわかった。 

 ↑↑ 薄力粉とミックスしないでこれだけです。

イーストは緑サフで。(粉とイーストで味が決まる気がする) 

サフ ピザ インスタントドライイースト 125g

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  • 発売日: 2017/07/25
  • メディア: 食品&飲料
 

 はい。ひとつ解決。

 

 

残った問題は、

 

惜しくもピザ競争では敗北の、大量な日本極上の小麦粉でした。ダッシュ村ではラーメン打ってたけど、そこはわたしの分野ではないな。さて。 

 というわけで。

 

今度は手ごねパンのジプシーが始まったのです。

イーストは赤サフ。  

 

 

先生は主にこちら↓↓

recipe.cotta.jp

 

 

 ハイジの白パンとか、

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ハースとか、

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食パンとか、

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なんか、全部ね、無難においしいの。小麦粉とイーストを選んでいるしな。

で、

なので感動がイマイチなのだった。三茶はパン屋さんの激戦区でもあり、ってか、渋谷。新宿。舌が奢っているのもある。

 


さっき焼いたのはこちら。アップルリング。

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冷めたらアイシングしてみようかと。

 

 

ああ、そうそう。

かくして。

 

パンの手ごねが日常化して、わたしは指輪を全部外しましたとさ。

 

 

話は続く。小麦粉だけど、この流れで、シュトーレンとかクッキーとかも焼きはじめまして。

 

で、どうせならと、フランスの小麦粉を買って、 

 イーストは金サフ。

 

 

 

シュトーレンは、まだ寝かせてる最中。

そしてそして。

極上のバタークッキーの焼き方を発見して。これは人生が、幸せで!豊かに!なるクッキーなんだよ! 

 

 

こういう感動のあるおいしさのパンを焼きたいんだけどなぁ!

 

 


 

 

表現て?

snsが上手く連携しないので、こっちにも書いとく!


今、初めて気づいた。ひゃー。

自分を表現するって、創作するという意味ではなくて。自分の闇と光を他人に向かって正直にダダ漏れにするって意味?

え。みんな、そういう意味で使ってるの?

(だとしたら世の中は、嘘つきがいっぱいだっ!)


アンサンブルの空気感

どのミュージカルについて書くか、タイトルをぼかそうかとも思ったのですが、やめます。わかる人はわかることですから。

ビッグ・フィッシュ』です。

 

劇場客席で隣り合った見知らぬ方から、素晴らしい作品だと熱烈に薦められて観たのですが、確かにステキな作品で、

ただわたしには違和感があって。それについてズットぼんやり考えてきました。

 

その舞台を、初演の最初の一週間あたりに観ていたら、手放しで楽しんだと思います。

でもこれ、「再演」の「楽日前」の舞台なんだよね。なのにこの生煮え感というか、役者の魅力が半端にしか発揮できてない感は、なぜ?

 

自分が感じた印象をもとに考えたことを、書き落としておきます。見当違いだったら申し訳ない。

 

 

記憶をたどって思い出したことは、たしか再演で劇場が変わったことで、キャストの人数が大きく減ったこと。

少ないキャストであれこれとやりくりして、うまく舞台は廻っていたのですが。なんか、それぞれの存在感が、変。もしかしたら、あったものがなくなって、変だなナンカ変だな?と戸惑っているうちにここまできちゃったのかな?と。

 

なくなったものは、アンサンブルさんたちが醸し出してくれてた。明るく楽しい空気感だと思うのです。

その空気のうえに発した言葉だったからこそ機能していたものが、背景なしの単独になったら、持っていたチカラを欠いてしまったのでは?とか。

 

うらいクンがオーラを消してアンサンブルをしてたけど、うーん、それは活き活きとしたアンサンブルなんだろうか、ちゃんとそのシーンを描く存在だっただろうか、とか。(うらいクンに関しては、歌声の説得力だけで舞台をまとめてて。偉いというのかずるいというのか。おーい)

 

 

 

アンサンブルのみなさんが作り出している空気が、どれだけ厚く、大切であるか、怖いくらいに感じました。

 

ごめん。『TdV』観た翌日だったからなおさらなのは、わかってんだ。