とってもひさしぶりに四季ミュージカルに素直に胸が熱くなりました。
やっぱコレよ〜っ❤ ってね、懐かしい感触でした。
そして。感動できたことに感動しました。
わたしはずいぶん長い間、四季ミュージカルに違和感を感じて残念に思っていたのです。
それは根本的な空気で、長くたくさん見続けてきたわたしだから気付くような。
んん。部外者となってもわたしには「見える」こと。
機会があって旧い友人に問うと、案の定そのとおりだと。
それでいいの? いや、でも、なかなか・・・・・・
今回、それが解消されていたのです。
かれががんばったのか、
当然の流れとしてみんなが自発したのかはわからないけれど、
(たとえば被災地のツアーで何かを感じたのかもしれないし)
たかだかそんなことだけで、
舞台は見違えるようにキラキラになってて。
そうなってくると美しい声や動作を鍛え抜かれた人たちですから、
ガゼン映えてくる。
よかったなぁと感動するわけです。
四季のミュージカルが目指したものもようやく理解できたようです。
そのことも嬉しかった。
奇しくも。
わたしは20年近く前に劇団との契約更新を切ったとき、
若干1名(誰?)にだけはこんなことを言いました。
「テーマパークに成り下がったらそれは演劇じゃないから」
でもね。四季が目指したテーマパークとしてのミュージカル劇場は、
商業施設として正解だし、
それを前提に考えると、
現在、キャストさんに要求している(悪名高い?)スペックも、
キャスティングやロングランやその他の公演形態も、
とても理に適っていると理解できることに気づきました。
(陰口言ってる人たち! 姿勢を正すべきですよ)
たとえば、アンサンブルさんの衣裳に使われている高価なレースや、
スパンコールや、一流のデザインだけでも、めまいがするほど素晴らしい。
これはロングランという形態だからこそ、手間とお金をかけて、美術品としての舞台衣装を作れるわけです。
そしてたぶん、四季(の系列会社)が『オペラ座の怪人』で海外スタッフと共同作業したときに身につけた、
目利きと技術とスタンス。
日本の財産なんだよなあと、思いました。
こんな贅沢ができるプロダクション、他にないでしょう?
そして、誰がどのキャストを演じても一定レベルの作品であり、
毎回同じアトラクションをお客さまに提供できることを目指している。
わたしは先日観た他のミュージカルで、コンマ秒単位の無神経にイラッときてたわけですけれど、
それを解消する方法でもありますね。
所作や台詞の間さえ、譜面化されていると説明すればいいのかしらね。
アートじゃない?
テーマパークはアートじゃありません。娯楽なんです。職人技です。
で。ブランド力のある娯楽であるためには、
スパイスとしての洗練と継続性(システム化)が、アート以上に必要なんだと思います。
まあね。もったいないな、とは思いますけれどね。
今の演劇界や、他所のミュージカルでやっていることにアンテナをめぐらせていれば、
もう少しなめらかな仕上がりになるのにな、とは思いますよ。
今回、見せてもらったのは、
休演日の、新しく参加するキャストのためのゲネ(&オーディション)でした。
ひとりの女優さんが、不安げだったもうひとりの女優さんを、
一緒に歌いながら笑顔で引っ張りあげていって、
舞台の最後のほうでは、キャストも観客も全部、その笑顔に巻き込んでいって、
ひとつの想いにぽんっっと放り上げた。
そんな気持ちのよさもあった舞台でした。
『夢から醒めた夢』というタイトルは、
単なる言葉のニュアンスに過ぎないとずっと思っていたのだけれど。
夢から醒めたあとの現実も、きっと夢のようにステキなキラキラなんだよ!
って意味だったのかな、と。
あなたの笑顔が気づかせてくれたのよ。ありがとう。
(ごめんなさい。お名まえを覚えようとしたんだけれど忘れちゃった)
というわけで、
他の四季ミュージカルも少し追いかけようかなと。(何十年ぶりの復活だ???)
『ウィキッド』、未見だし。まずはそこから、か?
\(*^▽^*)/ キャー オカネガ オカネガ トンデ トンデ トンデイク〜