(つづき)
入院2-4日目
さわやかな目覚め。
今どきの内視鏡手術はすごいですな。まるでなんのストレスもありません。
そして事前の説明通り、
尿カテーテルを抜いてもらい、そのあと最初のオシッコは看護師さんをトイレに呼んで確認してもらい(少し照れる)、エコーで残尿ないこともチェックしてもらいました。OK。
看護師さんに付き添われ、点滴スタンドをごろごろ押して、自販機に水を買いに行く。このフロアにはいろはす(軟水)しかなくて残念。(しかもすぐ売り切れる)
やがて排便。ん? 黒い水、のりの佃煮みたい?
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ワンオペ入院なので、友人たちのパワーがほしくて、入院と同時にSNSに状況を投稿しました。コメントにはひとつひとつ返事しました。暇だし。
誰かにしゃべりたくて仕方ない自分もいるし。
わたしのSNSは、インスタに投稿すると、FBとTwitterに反映される設定にしてあります。ていねいな友人は、それぞれに違う反応を書いてくれました。
簡単なやりとりがこんなに力になるとは、思った以上でした。ありがたや。おつきあいくださったみなさま、ありがとうございます。変わりばんこに誰かが相手してくれている感じで、ずっと寂しくなかったです。
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ワンオペ入院の決断も、即でした。
友人に、たったひとりで子宮筋腫の入院・手術を決行したツワモノがいて、わたしもきっと頑張れる。どうにかなる。と思えたのです。
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夕方の検温で、発熱が発覚。まあ、夕方だしね。
なんか胃が、懐かしい感じにむかむかしてきました。
ベッドに横になり、うずくまりましたが、あーここ、病院だっけ。我慢する場所じゃないんだったと、ナースコールを押しました。
「どうしました?」
なんか吐きたくて。(たぶん吐けば楽になるヤツ~)
吐くために、器にビニール袋をかぶせたヤツを渡され、両手に持って、ベッドに看護師さんと並んで腰かけ、背中をさすられ、
げろげろげろげろ。黒い、のりの佃煮みたいなヤツを400ccくらい吐き出しました。お、楽になった。
「これ、ダメなヤツじゃん」 と、若い看護師さん。
周囲がちょっと騒がしくなりました。看護師さんたちのやりとりの中に吐血という単語が耳に残り、
あ、これ血? でも400ccって献血量だな。大丈夫じゃん、とか。自分が案外冷静だったのは、たぶん思考が停止してたのでしょうね。
そのままベッドごと、処置室に運ばれました。
ベテラン看護師さんたちによる昨日の手術時の手順が繰り返され、ただ今度は意識を失う前に、胃カメラを突っ込まれました。げええっ。
「飲み込んで」と言われ、喉を開こうと意識するのですが、全身が異物を拒否します。
咳き込むと吐血の残りが出てきて、「吐きたいものは全部吐いていいですよ」と看護師さんの声がするのですが、わたしのからだは胃カメラそのものを吐き出したくて、びくりびくりと痙攣しながら。
後日、先生に、胃カメラがトラウマになっちゃいましたよと言ってしまいましたが、考えるに、先生のほうがよっぽどトラウマになりかねない状況だったかも。
「出血箇所がみつかったから、このまま焼くよ」と言われて、うなずいたあたりで、意識がなくなりました。
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大部屋でなく、ナースステーション横のICU的な部屋に運ばれ、え~ここって個室扱い? 5500/1日? とか考えたな。
点滴、心電図、血圧計、血中酸素、尿カテーテルと、コードの蜘蛛の巣にとらえられたポーズです。寝返りをうつたびに、もぞもぞとコードの長さを調節。
そのことと寝ること以外、頭はまわらない。
やばいことに、お尻の穴から、ガスが漏れるたびに、他の何かもこぼれている気配(下血してた)。
看護師さんを呼んで状況を告げ、穿いてたショーツは捨ててもらい、紙パンツを頼みました。まあ、扱いやすいほうということで、おっきなおむつとパッドを当ててもらいました。
同時に浴衣?からパジャマに着替えさせてもらったのですが、おむつがパジャマに収まるか心配しちゃいました。
のどが渇いているけど、水を飲ませてもらえず。点滴で水分は体内に充分注がれているはずだけど、末端である口の中は別のようです。
コップにさしたスポンジスティックを咥えさせてもらい、吸うのみ。これがツライ。ってか、頭はそのことしか回らない。
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翌日もそのまま、安静。
電話とかSNSどころじゃない。
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その翌日、ようやく一口、水を飲むことが許され、口の中のねばつきが消えました。ってか、リステリンしたいよぅ。(無理w)
父からの通話履歴に気づきました。ので電話を折り返すも、出ない。
ホームに電話したらつないでくれました。
ごめんね。入院、少し長くなりそうなの。
(つづく)