あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

死にかけた話 4

(つづき)

 

入院・手術1日目

 

目覚ましをかけた7時の少し前に目覚めました。病院まで分刻みの予定なので、少し緊張していたと思います。お湯を沸かし、父の朝食を用意。自身は夕べのすき焼きとアイスクリームが最後の食事なのですが、まるで食欲がありませんでした。人間、水だけでも生きていけんじゃないの?

生ごみは庭のコンポストへ。燃えるゴミの袋を縛る。荷物と車に積む。

父が勝手にお着換えをはじめ、待って~ こっちを着て~ (2・3歳児の世話に似てるのかもしれません)と、次第にバタバタ。時計を何度も確認。

 

別荘の水抜き。留守の間、寒さで水道管が破裂しないための手当です。20年前に父が書いた手引書を見ながら、水道栓を見誤って、パンツを泥だらけにしてしまいました。あ~時間ないんだってば!とか、ぶつぶつ言いながらジーパンに履き替えました。あのパンツはいまだ泥だらけのまま、洗濯機に入ってるんだワ。

 

8時過ぎに自宅出発。地域のゴミステーションに燃えるゴミを置こうとして、名まえを書き忘れていることに気づきました(山梨のごみ処理、地域者管理なのです)。ふ、そんなときのために、ダッシュボードにマジックが、あれ、あれ、入ってないよ~ なんでだよ~ 

というわけで、いったん家に戻りました。15分のロス。落ち着け自分。

 

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9時。ホームで、預ける前に父の抗原検査。病院には10時前に入ってほしいと言われているので、15分の待ち時間も落ち着きません。

ようやくOKが出て、

 

行ってきます。ごめんね、おとうさんもお泊り頑張って!

 

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さあ、この先はひとりっきりの戦いだ。

 

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病院着。今度はわたしの抗原検査です。待ちは1時間。

ショッピングカート(笑)に乗せた荷物を預かってもらい、水とポカリなら飲んでいいですよ。自販機に、よかったエビアンがあった(硬い水が好き)。あちこちをうろうろ。

昨日の支払いをし、夕べできなかったお歳暮のお礼状を書き、ポストの場所を聞き、投函しました。

 

入院OKがでました。

 

病室は、ベッドごとにカーテンがきっちりめぐらされていました。コロナだもんね。同室者さんたちにご挨拶なしで入りました。気楽、といえば、気楽か。

窓際のベッドでした。

まず手術用のぺらんぺらんな浴衣?に着替え、足にはエコノミー症候群防止のストッキングをはきます。

 

次が点滴。思いっきり失敗されましたw

わたしは、献血に行くと3つくらい湯たんぽをもたされるくらい血管が細くてみつからないのです。

頑張り続けようとする看護師さんに、えーとほかの人とふたりで相談しながらってダメなの?と訊いてみました。素直にチェンジしてくれました。

 

点滴は、検査用の血液採取も、このあとズット看護師さんたちの一大テーマで、さいごに鎖骨に針を刺されるまでに、両腕はあざだらけになりましたとさ。

 

問題はその次。

手術に向けて尿カテーテルを入れに、「男子」看護師さんがきました。あちらがまず、代わった方がいいですか?と訊いてきて、10秒くらい迷いましたが、ごめんなさい。女性でお願いしますと。

周辺にべにょっとジェルを塗りたくられて、これはやっぱ若い男子では抵抗あるよなあ。

男女の職業の平等とはいえ、うーん、いい年齢なんだからそのくらい楽しめよと考えるべきか、うーんうーん。

でもここはわたしが我慢するトコロか?というのが10秒後の結論でした。

 

そのうちわかってくるのですが、このフロア、男子看護師がかなり多いのです。

抜きに来たときは、もう観念してまかせました。だんだん慣れてきてたし、最近の男子たちだからユニセックスっぽいしね。

 

 

それから検査へ。え、このぺらんぺらん着ただけで、外来者がうろつく1階へ行くの?

ここで、なんとなく魔がさして買ってあった大判ストールの出番でした。全身をつつんでくれた。

なんとなく魔がさして買ってあった父用のもこもこ室内履き(他に踵のあるスリッパが家になかった)も、みんなに褒めてもらって、気分良し。

 

 

いく先々で、おくすり手帳(常備薬)なしに驚かれたのも、気分良しw

(三茶のお医者とは、これ以上、数字が悪化したらコレステロールの薬飲む約束してたのですが、山梨の生活がはじまっちゃってそのままになってただけなんですが!)

 

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前日には午後イチと聞いていたけれど、まあ、いろいろ起こるよね。4時頃の手術でした。

今どきはストレッチャーじゃないんだよ。ストッパーを外した自分のベッドで病院内を運ばれるんだよ。ぐるぐるしないよう目を閉じてました。

 

口から内視鏡をいれて、十二指腸で閉じている胆管を広げ、詰まっている胆石を出す手術です。

この時点では、からだに負担がかからないから一週間くらいで退院できるつもりでいたんですよねえ。素人予定。マジなめてました。

 

 

自力で手術台に移り、ベテランの看護師さんたちに、同時多発にアレコレしていただき、

 

目覚めたら、

 

病室でした。痛みも不愉快さもなし。そのまま、ふうっと眠りました。

 

(つづく/さて、このあとが大騒ぎ!)