帰り道。皇居のぐるりを歩いていたら、かなり熱心に雪が降ってきた。
めったにないその風景に、
傘をさそうとか、写メしてSNSに投稿しようとか、
まるで思いつかない自分だったなとあとから気づく。
ざわざわする想いを胸に、ずんずん歩く。
雪を顔に受けながら、並木の膨らんだ芽を見上げてて、ありゃ、道を間違えた。
行きだってね。
日比谷の劇場に向かうはずが、無意識に有楽町のを目指してて、
げげ。
永田町のホームで気づき、えーと目的地は有楽町と桜田門の間だよなと、えーとえーと、えいっと手前の桜田門駅で降りたら、
うん。結局、がしがし余計に歩くはめになったと思うよ。
劇場には息を切らしてぎりぎりで滑りこみ、
ひと汗かいたせいか、朝からぐずぐずしてた鼻風邪が治った、みたいで。
ミュージカルの名曲をコレクションした舞台は、懐かしさと新しさがせめぎあう感動で、ほんとにステキで、
大好きな曲をああこの人以外はありえないと聴かせてもらったり、
ああこの人がこの曲をこのパートを歌うすばらしさとか、
(開いた口がふさがらず、大笑いした曲☆もあったわね~)
あ。選曲の枠を取っ払ったのはよかったですね。バリエーションが出ましたよね。
日本語で昔、歌いこんだ曲を英語で歌うとき、気持ちの組み立てに添って、だけど同じ箇所でのブレスはきびしいのかな、とか。
そっか。音符の上に英語だと音がたくさん乗るから、吐く息が足りなくなったりするのかな。
みたいな分析を、
こみあげる、ここでは言い表せないさまざまな感動に、ざわざわと祈るような気持ちで涙しながら涙しながら、聴きながら。
もう一方ではね。
年取るってこういうことだわ。感情と冷静を気持ちの中で同時に処理できるの。
いろんないろんないろんないろんな!言いたいことも、
まあ、そのうちで、いいかな。
とかね。
雪の皇居の周りを歩きながら、息を吐き散らしながら、
わたしは浄化されていた。
みなさんの歌のチカラで。
ありがとうございます。
そんで!
あのミュージカル! 全編で観たいですね! あれですよ! あとあれも!
それから、
興行とキャスティングについても考えさせられましたよ。
この人が歌うこの役、こんなにステキじゃん。観たいじゃん。でも役は回ってこないのね? 集客? 事務所のチカラ? えー。
みたいな。
風邪は、家に帰ったら復活しました。
まずいなあ。
今日、遊びに行くイベントは豊洲でかなり寒い場所らしいです。