あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『レ・ミゼラブル』の2回目

 

二幕が始まったあたりかな。 お疲れ様。

で、以下は過去の公演の感想です。

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2009.10.13 18・15〜 帝国劇場

この日はそりゃもう覚悟を決めて、18・00ジャストにタイムカードを押してみた。
会社を飛び出し。
やった! 大汗かいて、息を切らして、開演直前に座席にすべりこむ。

♪ 泉で乾きを癒やそう

やっぱり聴きたい!とこだわったのは、開演して5分後くらいに流れるこのフレーズ。
ようやく手にしたささやかな自由の雫。 うまくいくと裸舞台の何もない周囲に、森の風景が少しだけ拡がる。 
……はずなんだが、
軽く流されて歌われてしまった、気がするっ。 この日のはっ。

(わたしは渇き(!?)を歌声で癒やしてほしかったのかなぁ……)

っていうか、
すでにからだの細胞が、バルジャンでなく次のティアナンに生まれ変わりつつあるのか? と感じる。 発声とか、意識の落としどころとか。
しかたないよな。 と思いつつ。
役者のからだは不思議だ〜と思う。 日々のあり方で、存在そのものからが変わってしまうというのか。 
……他の役者さんは、どうなのかはわからないですけれど。

 

この日の舞台は、いろんな意味で暴走気味に感じる。

アンジョルラスにリーダーの風格が立ち始め、学生たちは燃え上がっていて、
これから革命を起こそうとするかれらが血気盛んに暴走するのは結構なのですが、

ファンテーヌがそれはそれは元気よく叫び、元気よく死ぬのは……どうなんだ?とか感じましたし、
(ろうそくの焔がふぃっと消える瞬間に強く輝くイメージ、じゃないのかと思っているのは、そりゃあ、わたしの勝手です!)

コゼットとマリウスも暴走している気がするが……いいのかな?
まあ、そういう恋愛なんだろうけれど。 

マリウス、今風のかっこいい男のコで、ゆえに少し猫背ですね。 わたしには衣裳の雰囲気にそぐわない気がします、が、マリウスの設定として猫背でいけない理由はないわけで。 問題は、演じているかれがそれを意識しているかどうか、だなとか思うのですが。 どうなんでしょう?

今さんジャベールが、
さすがに隙なく計算されていて、見事な信念と正義感にあふれたゆるぎない造形だと感じました。
かれの前ではバルジャンが欠点だらけの小悪党にすら見えるような。

知念さんのエポニーヌは、女の恋に生きていました。
なんだろう、肌の上に1枚、目には見えない何か(恋のヨロコビ?)をまとっている?
今までのエポニーヌとは違う共感を感じさせてくれたのでした。
それにしても、随所にあるお決まりの振り付け。 毎回、邪魔ッけでその動き必要?とか思うんですが、……どうなんでしょうね。 

はじめさん、あそこで手まで叩くのは、少し演り過ぎかナと思いました。

阿知波さんのマダム。
以前から思っているのは、他の方に比べてどこか少女ちっくなマダムに見えるんだけれど、
これは阿知波さんご自身が思いがけず少女ちっくな部分を持ってらっしゃるからなのか、
「夢見てたプリンス」という歌詞から引き出してきた演技なのか、
どっちだろうと思うのですが、毎回わからないのです。
お決まりのギャグ(?)には、ちゃんと笑わされます。 なんでなんだろう。 周囲が深刻過ぎだからでしょうか。

田川さんガブローシュ。
まあ、あっちこっちで細かい芝居をする、する。 微笑。 
バッグが軽過ぎて、投げ辛かったのはお気の毒でした。

飯田さんちび・コゼとバルジャンくん。
このミュージカルは
上手だねと褒めてもらうために美しく歌うのではなくて、
祈る気持ちを優先して、お客様を別の世界に案内するために歌わなければいけない曲があるので
そのことに注意してみましょう。
この前に観たときの感じは、とてもステキでした。

 

……とか。

 

スローモーション、今の2-3倍のスピード(1歩の動きに倍のメロディを使う)になんないのかなと思いながら、
そうか、全員が揃って出来なきゃもっと妙なことになっちゃうのか?
とも、思うし。

 

……とか、ね。

 

わたしがとやかく言うことか?と、思う。 すみません。 絶対に違いますよね。
もともとブログには、若干1名と、うん、かれとだけ遊ぶために感想を書き始めたはずなのに、
調子に乗ってというか、
なんか妙な方向に流れ始めている気が、する。

元には戻れないと思うけど、少し自粛しようと思います。 (もう無理か……?)