あとりえあげん

世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。 HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

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『Story of...』カルティエ展

何人かの方のブログに誘われて、わたしも上野の洋館まで足を運びました。
東京国立博物館 表慶館

そういえば、1年ほど前の講座で井上ひさし氏が「今NYで流行っているからあと半年ほどすると日本でも流行る言葉」としてStoryをあげていました。
今回の『Story of...』は、その辺の持つ意味合いに通じるのかな。
モノゴトの意味合いをドラマのある流れとして説明する風潮を指す、みたいな解釈だったと覚えています。

 

暗闇に陳列する宝飾品のみスポットを当てた展示室。 初期老眼では入り口で渡された説明書の細かい文字が拾えるはずもなく、早々に諦めました。 でも親切な周囲の方々が声を出してお連れに読み聞かせていらっしゃるので、疑問のほとんどは解消。
唯一、誰か一緒にチェックしてくれ!と思ったのが、そのルビーにスターが入っていたのかどうか、照明の加減で判断できなかったことくらいかな。

煌くダイヤモンドのティアラの乱反射が、自分のシャツの上に踊るゴージャス。
デザイナーの職人技、加工職人の意地に苦笑する。
初期(約150年前!)のゴージャスな製品ほど、人間工学に沿っていた印象なのは気のせいかな。
身につけていた女性のおもかげが立ちのぼってくるような。

一言でカルティエと言っても、ニーズに合わせた庶民が手を出せる範囲からマハラジャ向けの論外!までピンキリの値の製品が陳列されてます。
製品なんだよねえ。
今日のホームランな一言は、後ろにいたお嬢さんの
「お金持ちのためにはナンだってしちゃうんだね(ため息)」
(↑↑ つまり意見が分かれるような趣味のデザインを見て)
と、
会話から察するに、この人たちはジャン・コクトーが誰か知らないんだぁ! でしたか。

ひとつ異質な作品があって(これは製品ではなく作品と呼びたい)、2匹のクロコダイルが意匠されたネックレス。
わりと硬質な無機的なデザインが多い中、とても写実的なデッサンなのですが、カップルの愛情がほのぼのと漂っていた。 そういえば、同じエリアのトンボとか花のモチーフも似た繊細さがあったかなあ。
(つまり、気に入った♡)

 

ところで『Story of...』というテーマですが、わたしは展示品そのものというより、展示方法に強く感じて興味深かったのでした。

ひとつには、
あれはどういう仕組みなのかな。 斜めのガラスがポイント?なのかな。
空中に浮く画像。
製品の持つStoryを、頭上や製品の背後に映像で流していたり、
再現した作業机の手前に、半ば透き通った職人の全身がリアルに動いていたり、と。
ほとんどディズニー・ワールド。

もうひとつは、
ずうっと暗闇の部屋の展示室をいくつも潜り抜けた先の最後の部屋が
プライズなコラボ・デザインだったこと。
(これから行く人のために内容は伏せておくね。 行ったら、忘れずに天井もチェックしてください)
そこに用意されたベンチに座って一撫ですると、水面のさざ波が感じられて、宝飾品に火照った意識をクールダウンしてくれました。

 

平成館の阿修羅展はパス。
まあ、でもせっかくなので見たことのない東洋館の一般展示もと思ったのですが、ワンフロアを眺めただけで立っているのが辛くなってきて、残りはまた今度とする。
エジプトミイラとカンダーラの仏さん(超ハンサム)に対してこれじゃ、あとは何を見ても集中できるはずはなし。

オモテに出たところのベンチに座って、空腹にも負けてソイ・ジョイを齧りながら、
いよ姫♡の真似して表慶館の建物を撮影。
そのまま、カメラを頭上に向けて、もう一枚。 ユリノキです。

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