あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

HIBIさんの音@岩手

ひびさんが率いる、既存のジャズとは少し違った切り口のユニットだから、
ひび★ジャズ系→HIBI★Chazz-Kだそうです。
んで、ユニットの通称がひびちゃさん、らしい。

東北のツアーから帰ってからのライブハウスで。
ひびさんのMCを聴いたとたん「え?」と思ったのは、
こんな優しい声で話す人だったんだ? って、
つまりわたしは、ツアーの間、挨拶以外の声を聞いてなかったってこと? って、
だけどなんだかいろいろとお話をした気分になっていたのは、つまり、
全部、パフォーマンス中のサックスの声、だったってこと???

びっくり、だ。 

5組のパフォーマーさんたちが登場した中で、最初に「お?」と思ったのが、ひびさんでした。
サックスで、観客のひとりひとりに次々と話しかけてるなぁ。
(こんな感じ↓↓)

Cimg2192 

おとといも、
わたしがフェイスペインターをしている横で、ひびちゃさんたちがパフォーマンスしてて。
大勢に並ばれて取り込み中のわたしの背中に、ソプラノサックスが呼びかけてくる?と振り向くと、お客越しの離れた場所に「やぁ」という顔のひびさんが見えた。
演劇でいう「声を飛ばす」ってヤツがサックスでもできるのね、と感心してる場合じゃなくて、こっちはスゴク取り込み中なんだってば!と、うやむやになってしまったけれど、
そんなコミュニュケーションが出来る演奏って、プレイヤーって、
わたしは初めてな気がするのです。

ジャズってね、夜の室内でおとなぶって、ナルシスティクにマニアックに、訳知り顔で聴く印象が強くて(偏見が過ぎる?)、
だからこんなに語りかけてきて、細かなコミュニュケーションをとろうとするスタンスが珍しいというか、
ジャズの派生については不勉強なのだけれど、とても原点をついているのでは?という疑問もあり、
わくわくしてるのです。

「聴いてください」「聴かせてあげましょう」ではなくて、「みんなで一緒に(今を)楽しもう」って感じ? 「おいでよ」ってか?

 

曲のアレンジもひびさんが手がけているそうなのですが、
ひびちゃさんの演奏スタイルは歩き回るわけですから、
自分の近くに主旋律ではないパートの楽器が来ることも多々あるわけです。
が!
それが逆に、主旋律をバックに退けた美しくおしゃれなアレンジ、に聴こえるのですよ。
これ、すごくない?

もうひとつ。
ひびちゃさんたちは全員、1音1音をていねいにクリアに大切にしてるなあ。 だからハーモニーにわくわくすんのかなあ。

と、ここまで気づいた時点で。
ひびさんて、クラシックの勉強したんじゃない?という気がしてきて、
さっきサイトを辿ってプロフを見たら、いぇい、当たったぃ "^_^" v

 

大道芸の投げ銭のたびにCDを貰って(買って?)、
昔のと今のとを聞き比べると、ほんのりと変遷が見えて、なんだかそれもステキ。

いつか、
ジャズから派生した「チャズ」って和製音楽分野が出来るとステキだね。