あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

キム熱

夕べは、熱さましのシートを額に張ってブログを書いていました。 軽い熱中症? 
ふはははは。 知恵熱かも?
で、ふたつ書いたあと、この項目を書き出して、床に撃沈。

8月は毎年そうだとはいえ、体力が貧弱です。
戯曲セミナーに行き出してからは、居酒屋で飲む機会がふえて、ジムには行かなくなって、
代謝がスッカリ悪くなり、重くなるわ、不具合だわ……、最悪のコンディション。
一方で、内なる成長が楽しい!ともいえるんだけれどね。 (だからモッテいる)

  

「キム流ダンス批評講座」 朝日カルチャーセンター

キムさんの簡単なワークショップ(キムさんはセッションって言い方をしてた)に参加してきました!
テーマは「ダンスを言葉にする」

日本ではコンテンポラリーダンスの認知度が低いので、評論家という宣教師(?)を増やしたいのが目的みたいです。
なのに、わたしみたいなのが行ってちゃ、ダメか?
参加者はみなさん、文章がうまくてイメージが自由で、かなり刺激的な講座でした。 (全3回)

その中でわたしが、完全にお手上げだったのが、
キムさんの動きをみながら、その動きを物理的な言葉に置き換えるという作業。
10秒の持ち時間、次々と浮かぶのは抽象的な描写で、ちがうちがうと想いを打ち消すだけで、何も言葉にできなかった……。 ほんとにひと言も! (ちなみに同様の方がもうひとりいて、あとでお友だちになる)
だいたい、あとからあの動きを何といえばよかったのヨ?と考えるが、わからない。 他の人の時はそれでも、言葉にできてたのに。
それくらい、手、指、足、全身が、いろいろな動作に入り混じって組み合わさって、見惚れるイメージを織り上げていたのね。 
………………。
慣れないとできないよね、とか、あとから小声でやさしいお言葉をいただきましたが。

ただね、
できない自分が楽しかった。
……変かな?
だって、そうか、こういう物理的にものを見る訓練もしようって、わくわくしたんだもの。
劇作するときにも感じている欠点を、つきつけられちゃったなあって。

そしてね、
会場は新宿の高層ビル街の7階で。
つやつやに磨かれた木目のフロア。 清潔で明るいベージュの壁に、切り取られた細長い窓の向こうは暗く輝く夜景。 片隅に寄せられた黒いグランドピアノを背景に、
全身黒のダンサー。
どれだけ美しいコントラストだったか!

街に出て、
ビルの谷間にある、無言に人々がたむろする、水の音がさざめく広場を、ふいにおおまたで駆け抜ける黒い男。 
日常がちょっとだけ壊れて、不思議なのよ、街がアートになる。