あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

クコールさん に ついて 

もう「TDV」ネタはおしまい、のつもりでしたが。 演出家がご自分のブログで、クコールさんの人生はあそこで死ぬことが幸せなんだと書かれていたので、?そうかな?と、書いておきたくなりました。

クロちゃん(……!)は、クコールさんを仲間/エサにしなかった、のではないです。 クロちゃんの生活には人間の下男/昼間の管理人が必要です。 必要とされているのがわかっているから、クコールさんも誇りをもって仕事に従事していたのです。
同類ではなくても、クコールさんは孤独ではなかったはず。
クコールさんを失ったクロちゃんは、すぐに替わりを探さなくてはなりません。 それまでひどく不自由な思いをし、心からクコールさんを惜しむでしょう(たぶん)。

だからねえ、クコール劇場は、そんなクコールさんへのご褒美/遊び場だと思ってたんだけれどなぁ。 馬鹿息子ってお友だちも得て、かれの人生は結構、幸せなんだよって。

…………。

さて、ここまできて、いくつか疑問が起きてしまいました。

1
演出家がブログであーいう書き方をされたということは、ラストで、ヴァンパイアは教授に退治されたことになっているのでしょうか。 (わたしは、どさくさにまぎれて3人が逃げ延びただけだと思い込んでいたのですが)

2
吸血鬼になるということは、不死になること。 この場合、からだの不具合はどう処理されるのでしょう。 もし、クコールさんが吸血鬼になったとしたら、様子は変わっちゃうの?  墓場の吸血鬼たちはゾンビのような動きをしていますけれど、もし不死でも、からだの不具合はなおらないんだったら、これはイタイ。 死にたくなるんじゃないだろうか。

☆おまけ☆ 

実は、とても見てみたいのは、アルちゃんにもっともっとボリュームを持たせた演出です。 最初の頃、伯爵や教授に負けるな、若造! と思っていたけれど、最近の青年は礼儀正しくて、分をわきまえてしまうのか。 このお話の主人公は自分だって思い違いを、一度してみないかなぁ。 伯爵と教授に喧嘩を売るってことは、はははは、そりゃあ、まあ。 ぜひ、とは言えないか。

最後にマニアックなチェックポイント・メモ
舞踏会の伯爵、人影で後ろを向いているときの素の動作。 牙をしまう、ぴしっと襟を正す、振り向いてすいっと立つ。 わたしのツボでした♪