八幡山で飲んでいて、時計を見るとシンデレラ・タイム。 終電、ヤバいかも。
渋谷までは無事、電車でたどり着く。 が、地下鉄への階段、電気はついているのにシャッターが下りていた。 あれ? 時間的には走れば、ギリで終電OKじゃないのか? と思っても、シャッターが下りてちゃ仕方がない。
渋谷から、246号線を南下。 歩いて。 今夜はチリワインでちょっと酔っ払っている。
それにしても、この人の多さはなんなんだ、渋谷駅。 無自覚にはしゃぐ幸せそうなガキたち。 寝る場所キープのためだけに、ホテルに誘いたがってる(たぶん)目線の男たち。
だが、駅を少しはずれると、街の風景がオレンジ色ににじんで温かくなる。 はにかんでいるというのか、仲間意識が漂うというのか。
まだまだ営業中の小洒落たパブ。 ディスプレイ替えをしているコンビニ。 灯りの落ちた看板たち。 通り過ぎる何台もの救急車。 そして頭上の首都高3号線。
欠点だらけの人類を、愛してると心から思える時間。
街の音は遠く、人は眠り、目をこすって起きている。
わたしの自我は酒に溶け、蒸発し、微笑みになる。
喉が渇いた。 缶ジュースを買って、飲みながら歩く。
あれ、さっきから同じ後姿が前を歩いてるなぁ。 大学の先輩を思い出させる風貌。 ちょっと、安心(根拠がない)。
クリスマスシーズン。景気は、中途半端に上向きってトコなのか。
ライティングはしてある、が工夫や配置にセンスがなくて見苦しい店が多い。
それすらも、おおらかに微笑んでしまえるのは、夜の魔法と酔いが覚めかけたワインの名残。
前を歩いたいたかれ、一駅分でペースダウン。 しょうのないヘタレだなあ。 追い越す。
歩く。 ずんずんと歩く。 実は師匠からまんが本を4冊借りている。 バッグがだんだん重くなってきた。 くっそぉ……重いよぉ。
いきつけの歯医者の看板が見えると、わたしの中では自分の住む街に帰ってきたという意識になる。
昼間、汗を流したフィットネスを過ぎ。
このまま昼になったら行くはずの美容院を眺め。
にしても、三茶もなんでこんなに人があふれてるかなぁ。 深夜過ぎだよ。
まだ店を開けている雑貨屋のウィンドウに、等身大のジャックのぬいぐるみをみつける。 立ち止まる。 出来はよくないが、ほしい……。 だって等身大だよ。 (ごくり。ベッドインも……?きゃー!ジャックと、かよ?きゃーきゃー)
はあ、おうちについた。 ただいまぁ。 酔い覚めのお水、ごくごくごく。
あれ? もしかしたら、……疲れすぎて眠れない? こんな時間に、なんでブログを書いてるんだ、わたし???