あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

「レ・ミゼラブル」を観た 2

                    2007/8/4 17・00〜 帝国劇場

つくづく、つくづく。 役者は無間地獄だ……。
家に帰ってから、泣けてきた。 こうなると言葉は無力だ。 何を言っても、嘘になる。
張り詰めた一本の糸。 ひんやりとした孤独な肌触り。

 

初ミュージカルのまゆとデート♡
待ち合わせ場所で、携帯片手に「今どこ? 何が見えてる?」ときょろきょろしながら長電話。 ほんとに不毛な会話を長々と。
きゃーーっ!と叫ばれ、
……あの、どこって、すぐ目の前でした。 あはははは。

劇場前でひろちゃんに会う。 少しヤセたか?
これからまゆにお堀端を見せてくると言うと、わたしもってついてきた。
夕方とはいえ、炎天下なのに。
直後、劇場から出てきた 殿 と会う。 
「暑いね、暑いね、暑いね」 おい、久しぶりに会うのに言うのはそれだけかい。

三人で、お堀を眺める。 水辺はちょっと涼しい。
あの向こうの、ひろびろとした土地に天ちゃんたちが住んでいる。 あの石垣は、江戸時代からのってコトでいいのかな? かめがいる。 アメンボ、小さなさかな、シオカラトクボ、白鳥も寄ってきた。 ぼーっとしてたら、げ、時間だ。

劇場の中を、まゆはきらきらとした顔で見回す。
客席に座って、作品について少しガイド。 説明しながら、ああ、ほんとにいい作品なんだよなあと今さらながら思い出す。 ミュージカルってすごいよなあ。 ミュージカル俳優って大変だよなあ。
まゆはひとつひとつに、きらきらと驚き、ため息。
話している自分のほうが、リフレッシュしてもらったような。 

そんなまゆのためになのか(ははははは)、
わたしの視点が、思いっきり原点に戻ったからなのか(あはははははは)
舞台はかなりいい出来だった。
演出、入ったのかな? 
物足りないと思う部分は、いや、こういう解釈が「今風」なのだと思うことにして、
    ^_^;
初日から2ヶ月、ようやく「レ・ミゼ」という作品と言えるレベルになりました。
会社は、
こうして育てた新人たちを、今後の舞台で使い叩くわけかあ。 恐るべし。

で、何が役者の無間地獄かというとね、
本日のマム・テナがきっちりと役を組み立てていたんですね。 ひとつひとつの動作のときの気持ちの奥が、こっちに伝わってくる。 マム・テナの人生の重さ。
でもこれ観ちゃったら、他のキャストを観るときの視点が当然変わっちゃうと思う。 
(まあ、残り1枚のチケット、同じ方だから確認できないけど) 
バルはこの2週間で、ほぼ全編、芝居を洗いなおしてた。 ……すごい。 フレーズごとに息が止まる。 
が、
そうすると今までと同じままの部分が、ね。 (ふん、どーせわたしはコウルサイわよ)

そして、それを踏まえたうえでの、人生との向き合い方を考えると、ね。
…………。

舞台役者とミュージカル俳優との資質の差とかを考える。
両方が存在して、ミュージカルは幅を持つ構成になるのかもしれない。  

 

終演後、まゆとご飯。
あはははは。 話しちまった♡ まゆの話♡ も聞く。 
いろいろ 想う 晩 でした。