長く長く長く思い込んでいたことを、あっさりと覆された。
他の人には、当然でしょ? 知らなかったわけ? だからどうなの? ってことなんだろうけれど、わたしはうろたえ、エラク動転している。そーだったんだ、そーだったんだ、そーだったんだ……。ねえ、知ってた? 知ってた? みんなが知ってたことなのー??
金瓶梅ってちょっとエッチな中国の小説あるでしょ? 山田風太郎も元本にして連作してるよね。あのサディスティックでジコチューな主人公の男の名前ですけれど。
西門慶……サイモンケイと読んでました。わたし。サイモン家のケイさんって。でも、天下の朝日新聞のコラムに、ルビがあったよ。西門慶(シー・メンチン)って。さっき、みつけたの。
→ http://www.asahi.com/travel/traveler/TKY200606030217.html
だって、どこかで解説を読んだ記憶もあるもの。中国には珍しい「2文字の姓」だって。
だって。……だって……。……だって、ねえ……。
ちょっと考えれば、当たり前すぎるほど当たり前な読み方なのに。何故、それができなかったんだろ。日本語として「西門」「慶」が当たり前だから? 読み始めたとき、確かに読みを迷ったのは覚えている。どこかから、わたしは迷わなくなった。
マイリマシタ……。