F/Tのボラ・スタッフのご褒美のひとつとして、通し狂言のゲネを見せていただきました。
木ノ下歌舞伎『東海道四谷怪談―通し上演―』 @あうるすぽっと
ノンストップのゲネ。トイレ休憩を2回はさんで、6時間。
ぅふぁぁぁっっ! しあわせだったよ〜!!
一緒にいたさよちゃんは、
歌舞伎に馴染みはないし、
飲まず喰わずの6時間座りっぱなしに、少し息切れしてたみたいだけれど。
もうちょっとだけ歌舞伎になじみのあるわたしは、もう、
おわっ、そぉくるのか?? どわっ、わーわーわー、と。
楽しんで観ておりました。
んんん。
シェークスピアを、
解体して、現代性と詩情を精製した再生バージョンが、
巷にはこれだけ溢れているのに、
歌舞伎では、
花組芝居くらいしかやっていないって気づきましたっ。
もったいないよね。
木ノ下歌舞伎は、
半分は口語と悪ノリで、リズミカルにスピーディに魅せ、
衣裳は最近はやりのハレーションな色彩で、カラフルなバッシュー履いてるし、
でも、歌舞伎の見得や掛け合いなどのはずせない部分はちゃんと残し、
何よりも、原作どおりにドラマの流れと情感を押し出していて。
これでもかぁっ、と、こちらの感情をかきむしり。
『四谷怪談』だけど、ホラー味はできるだけ抑えて、
ただただ因果応報な世話物としてていねいに組み立てて魅せていました。
お岩さま(関西のイントネーションを帯びてるのが色っぽかった)を化け物扱いしてなくて。
想いを浄化させていたのが、とてもステキ。
伊右衛門さんも残虐な色気を残しつつ、罪悪感に揺れたりもしていて。
今後が楽しみなプロダクションだと思いました。