震災後の節電の流れで、お風呂のときだけロウソクを使っている。
微々たる時間の積み重ねでも、ずいぶんと小さくなった。
湯船で眺めながら、ふと自分の内面の具合と照らしあわせ、
蝋と一緒に燃えて消えた部分と、いまだ凝ったままの部分があるのを確認する。
この心持が、たぶん今後の定位置なんだろうな。
[E:birthday]
「たゆたう」という言葉がある。
国語辞典で引くと、
【たゆたう】文語的?ゆらゆらと動く。ゆれ動く。?心が定まらず、ためらう。
何年ほど前だか、もうひとつ意味があるように思えてきた。 ?に近い、身や心の持ちようなのだが、少し違う。 もっと心地よく、理想に近いのだ、とか、説明しようとしてもとらえどころがない。 だがわからないままに惹かれる。
という話を、某にしたら、
わたしなどよりよっぽどピンと心にきたものがあったらしく、その後（勝手に）使うようになりやがった。
わたしのほうはとらえどころがないままなので、文句も言えない。
先日久しぶりに司馬遼太郎の『新撰組――』で臨場感のある斬りあいの場面を読みながら、突然理解した。
もっともわたしに剣の心得はないから、たぶんの域なのだがね。
剣の構えの心身のあり方。 ニュートラルと説明すれば、かなり理解してもらえると思うのだがどうでしょう。
身も心も自由で空っぽな落ち着きどころで、自在な反応をエネルギーとして静かに擁していると言えばいいのか？
言葉を理解するということは、自分の中にそれを見出せたということでもある。
[E:birthday]
いつにも増して思いつきで動いたねと呆れられそうで。
ひとりで行動を決めてから、一週間ほど黙っていましたが。
そしたらブログの更新も止まってましたね。 なんて正直なわたし。
で、書き始めたけど、うだうだうだと遠回りして本題に入れないし。
えっと。
今度のGWから、『メンタルケア・スペシャリスト養成講座 基礎過程』に参加します。
最終的に目指すのは、どうやら合格率一割の、精神対話士です。
という目標を置いたとき、
震災後の自分の中にようやく落ち着きどころをみつけたわけです。
[E:birthday]
震災から一週間ほどたった頃のTVニュースで。
瓦礫の街に泣き崩れる中年の女性がいらっしゃいました。
その方はおねえさまを津波で亡くされたのですが、そのことを
「この間行った家族旅行で自分がはしゃぎ過ぎたから、
バチがあたって姉が犠牲になったのだ」
と泣かれるのです。
そんなことないから。 大丈夫だから。 おねえさまはあなたが大好きだと思うよ。
あのあと誰かが、ちゃんとかの女の肩を抱きしめてあげたのだろうか。
震災のニュースを見ていて、自分にできそうなことは何だろうと考え、
ドロ掻きとか力仕事はさすがに無理だな、と思い。
自分の資質から考え、できることは一緒に泣くことくらいかな、と思ったのでした。
しかしボランティアに参加するにも、専門職である必要があるみたいなので、
ものスゴク、笑ってしまうほどドロナワなのですが、
分析や治療を目的とせず、ただ相手との感情の共有だけに役割を持つらしい、
精神対話士の勉強をすることを思い立ったのです。
もしかしたら今回のボランティアには、間に合わないかもしれないけれど。
役に立てる自分には、なれないかもしれないけれど。
それを言い訳にしたくなく。
思い立ってネットで調べ、
一日おいてみても自分の気持ちが変わらなかったので、申し込みました。
この時点でも、家族にも誰にも告げていなかったのですが、
唯一、恩師（中学一年の担任で保健体育が専門）にだけメールで報告。
メールを書きながら、
授業は楽しみですが、
今さらちゃんとレポートなんて書けるかな、と。 それが一番心配。
と、気づく。 あれ？ わたしに出来るのかな？ ？ ？
そしてこの数日。 受講のために、数回とはいえ大学に通うのだとも気づき、
今さらながら、
チョット大丈夫か、わたし。
と、叫び出したくなる。
行動を決めてから、具体的なイメージにうろたえる。 なにやってんだよ。
無理だろう無理だろう無理無理無理無理――
[E:birthday]
ただ、
この手続きをしたあと、ゆっくりとようやく、
書く自分
も、取り戻せたような。 発信する自分といえばいいのか？
なんていうのか、
人間として正しい自分、という裏打ちが必要だったのかなぁ、とか。
このへんもそのうち、落ち着いて考えてみよう。
[E:happy02]ちゃんちゃん
