表現者に「長期休暇」と言われると、どぎまぎする。トラウマになっている、な。
ダーリングのとき――
これはもう、一生かけてのゴメンナサイ。トラウマのおおもとはココですね。
そして問題は、
「創作活動に集中したい」とかを理由にしたときで。
今、胸に手をあてた人!
ほんとはさっき、
「ご自分なの? ご家族なの? わたしの思いすごし?」と問い詰めたかったんだよ。
トラウマになっている。背筋のあたりがすぅっと寒くなる。
本人の言葉を素直に信じればいいのに。
思い込み過ぎ!と笑い話ですむなら、それで上等。
昔。大好きなダンサーが、似たようなことを言った。世界一周の旅に出て、帰ってきたらもう踊りたくなくなったんだと言い出した。
そんなこと言ってないで踊ってよ!と、わたしは言い続けた。
かれの踊りはわたしにとって、鏡だったし、会話だった。踊りを通して組み敷かれもした。
かれはどんどん仕事を減らした。
今は、京都で、振り付けと教鞭が中心の活動しているみたいね。
会わなくなってしばらくしてから。
ホントはもうからだがボロボロだったんだと、
人づてに聞いた。
わたしは。
腰が悪いのは気がついていたけれど、プロのダンサーは全員、腰か膝に爆弾かかえている(そしてそれを劇団内でも絶対口外禁止/仕事を下ろされるから)のがアタリマエみたいな環境にいたので、特別視してなかったの。
んん。わたしは。
踊りたいのに踊れなくなった人に、踊って!と言い続けてたわけだ。
だからね。
いらぬ心配が、わたしの心に降り積もる。あなたの場合は笑い話ですむように。
それから若い人たちは。ときどき立ち止まって、リラックスを意識してね。
からだをいたわってね。充分に睡眠をとってね。
みんな、かけがえのない表現者である自分だと、自分で大切にしてね。