あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『ゾロ ザ・ミュージカル』を観た

2011.1.24. 13・30- 日生劇場

うん。 2月になってから行こうとか思っていたんだけどネ。
ちひろさんのブログを読んでたら早く早く来て!とセカされてる気もちになって、ネットで検索してみたら。
何故か1週間後の今日、GCのA列どセンターがぽっかりと手に入ったんだもの。
ちゃんと東宝ナビザーブだよ。 奇跡?

    [E:happy02]

えっとね。 
舞台としてはいろいろと積み残しというか、惜しいっ!が多かった。(ごめんっ)
でもそれを差し引いても
とてもワクワク♪ワクワクとステキなミュージカルだったんだ。

音楽がジプシーキングスの曲なので、耳に心地よく。 血も騒ぎ。
だから逆に、ん、そこで終わっちゃうの?と戸惑うことも多かったかな。

公演の公式ブログは読んでなかったんだけど、たまたま見たらムラタさん♪がカーテンコールについてご案内を書いてくださっていて。
だからずっと楽しみで。 実際、すごく楽しかった。 『TDV』以来の客席総立ち乱舞。

イリュージョンや子役さんの使い方、舞台の仕掛けのアイディアがとにかく満載でね。 
絵としてもかなり美しく。
ん、2月に時間があったら、やっぱ一度、見ておいてほしいかも。
アンサンブルさんたちがメチャいいよ!! 高いレベルのスパニッシュダンスと歌を存分に楽しませてくれたよ。

 

そんなに回数は見ていないのに、何故かわたしの中ではフラメンコはこーでなくちゃというスタイルがある。
格差の中で底辺まで虐げられた民族が生き抜けていこうとする
誇り高さと、情の深さ。 どこか哀しくパワフルな情念。
生命力としてのセクシャル。 
そして緊張感のある会話としての踊り、歌、演奏。
本場のキャストさんだけでなく、日本人キャストも一体となって自分の血流として燃え上がっていた、見事。 本場のキャストさんたちは当然、もぉっ、かっこいいし。 

人々が輪になり、その中で1-2人が次々と踊り競う(なんというかは知らない 汗)。
あれは、ジョークを交えた床上手のアピールじゃない?と思ってるんだよね。
男女ふたりで踊るというのは、恋愛の関係性を見せびらかしているってことで。
だからちひろさんは、アレ以上踊ってはダメだし。 ダメです。
だから最後の男子ふたりは、テン、テン、テン。 逃げるなーと思う。
ガルシアさんはチャーミングに踊っている。 
いや、
少なくとも
そういう目で見てると、とてもとても楽しめるからね。 というより、微笑、苦笑、大爆笑!

 

わたしは今、スパニッシュが書いた『螺旋』というエンターティンメント小説を読んでいて。 日本人とはちょっと違う感性、同じ感性の入り乱れ方が面白く。
それからジプシーキングスといえばTVドラマの『鬼平』のエンディングで、江戸の四季の風景とのマリアージュが衝撃的で。 違和感ないのがホント不思議なんだが。
スペインと日本。 違う文化なんだけれど、何か強く共通もしているんだろうな。

ん、あれ? これカルフォルニアの話なんだっけ? ちょっと混乱。 ま、いっか。

 

ちひろさん、がんばってたよ! すんごくかぁいかった!!
自分の感性のダンスとして踊ってたし。 だから嘘がなくて、めちゃかぁいいの。
あの声で、観客ひとりひとりの血管が沸騰するように、歌いかけていたし。
石鹸の匂いのするセクシャルってめずらしいよね。  
なぜか、お風呂のシーン(あ、『TDV』だ)と着替え(あ、『R』だ)のシーンあり。

 

作品としての積み残しで、大きいと感じるのは、ドラマが弱いことだな。
コメディな部分は充分。 ゾロとラモンをめぐるシリアスな気持ちの流れ。
たぶん感情の交流が成立していないから、ストーリーとしてのつながりが弱くみえる。
まあね、
コメディやって、たくさんのイリュージョンをやって、フェンシングやって。
段取りが多いからなあ。

すみません。 もっともっと!というのは、わたしの悪い欲だね。

 

はい、以上が報告〜 おやすみ〜