あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『レフおじいさんの童話の森にて』を観た

2010.2.21. 14:00〜 国立オリンピック青少年センター /劇団あとむ

トルストイ(つまりレフおじいさん)の童話を4話、音楽劇にして。 そしてこれは、オブジェクト・シアターに分類してもいいのかなぁ。 

意欲的で好きな劇団でもあるのだけれど、今回は、うーん。 演劇的な弱さをいろいろと考えさせられちゃいました。 ごめんなさい。

オブジェクト・シアター。 つまり人間のからだと同時に人形やモノを使って「カタチ」や「場所」を作り、物語を進行させる形式を取っているのだけれど。
アイディアを優先させた結果、物語の流れや祈りがかなり散漫になっていたような。

客席の半分はちっちゃな子どもたちなのだけれど。
熊や犬の迫力に、大声で泣き出す子もいるわけで。 あれ、スルー??
客いじりをしたり、舞台の流れを変えたりするのは絶対に違反なのだけれど、同じ空間にいるのに舞台が客席に無反応であるというのも、どうなのかなぁと。

そして、何故、今さらトルストイ

いや、トルストイの童話は好きだ。 
子どものとき読んだ「神さまは普通の人々の中にいる」というお話は、わたしに大きな影響を残していると思う。 普遍的なテーマだと思うけれど。

原作の中の古さに、無神経でいてはいけないのではないかと思う。

子どもたちの反応を観ていると、退屈している箇所は明白で。
アニメなんかで慣らされている、今の子どものからだが吸収するリズムを、
表現者は勉強すべきではないのかな。
今の子どもの感性は、よっぽど磨がれているのだから。

ん。 せっかくステキなことをしているのにもったいないなぁ、と。