あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『吾輩ハ猫デナイ』を観た

2009.11.12. 19:00〜 シアターX / 演劇部TANTO

作・石原燃の初公演、というのか? 劇団劇作家とかでリーディング公演は少なくとも3回はしてるから「初」かどうかは微妙で、だから本人にはおめでとう!!というより、冷静な感想を吐いてました。

それより香以さん(燃の本名/わたしはコッチのほうが好き)がシアターX(cai)でやるんだね♪と言ったら、そうなのよ。本名知らない人たちにいろいろ誤解されてるみたいよ。だって。

 

ところで原作の『ワガネコ』。 わたしは中学生の頃あまりの退屈に歯を食いしばって一応読んだきり(でも日本人として読んどかなくては!という義務感)なので、ほとんど記憶に残っていない。 しかも以来、漱石ギライ。 おとーとが、ねえちゃん好きだからと薦めてくれた『夢十夜』以外、読んでない。 人を見下したヤな男!って印象が強いのだが。(誰か反論して良さを教えてください)  
が、観ていると、ああこんな話だったなと思い出し、そうか、今読んだらおもしろいのかも、と思う。 

もっとも。
おもしろかったのは、燃の腕かもしれない。 
わたしが「ヤ」と思う男の弱さ・見得をかわいらしさと捉えてるのか。
女性たちがぽんぽんとよくしゃべり、主張して。 そんな女性を笑いものにしている男性陣が実は滑稽なんだよ、って描写とか。
従うだけだった女たちが自分でモノを考え出したことで、生きることが辛くなり、男性の立場が揺らいできたって時代の流れを感じさせるあたりとか。
……原作にあったかな。

 

演出さんが若い方なのか。 お作法に「あれ?」が何箇所か。 今の時代には、まあマシ、な方か。 役者さんの動線の確保。 あの草履は最後まで出しっぱなしでいいの?とか。 困った役者さんたちがどうにかしたでしょ、って処理も多かったような。