あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『TDV』のベーシック

              2009.7.14. 18・30〜 帝国劇場

昨日の舞台は丁寧でバランスのいい仕上がりだったと感じました。
今後、各自が壊したり遊んだりして行くところまでいったら、ここに戻ってくるんだよ!というベースになるなと言いますか。
ってどこが?と、具体的に言うのは難しいのですが。
全員が他の人たちの存在価値を大切に意識しながら、ちょっとずつ自分自身の冒険もしている、とでも。
観ていて気持ちがよかった〜。

わたしはといえば4回目にして、やや上手寄りの席。
3回、下手から見てたらセンターの認識がずれてたみたいで、
立ち位置が違ってみえて、やたらと勝手にどきどきする。 え、そこで大丈夫なの? あ、大丈夫なんだ。 って。
お莫迦です。

 

あ〜、でもねえ、これが問題!ってのはねえ。 
吸血鬼さんたち、派手(?)なメイクのせいで誰が誰だかお名前がわかんない。
笑笑っ。 マジ、今さらですけど。 今さら困っている。

たとえば、悪夢のシーン。 
ダンスがね、だんだんスパイラルなうねりとドラマ性と哀しさを持ってきたかな、と思いながら。
それにしても、おひとりおひとりが、次々サラリとすごいことしてみせてんだけど。
ホントにすごいな〜と思いながら。
ごめんね、わたしには開次サン(♡ 観るたびにダンスが変わってくよ〜 ♡)しか区別つかないんだよ、とか。

たとえば、墓場の吸血鬼ご一行さま登場のシーン。
手がにょきにょきのトコね。
今のままでもいいんだけれど、もう少しケレンのある見せ場にするにはどうすればいいのかな、と、これは3年前から思っていて。 まんがや映像なら簡単なんだけれど、舞台はアップがないからな〜、難しいかな、とか。
ところが映画をみたら思いっきりのロングショットで、音もなくて。 それがリアルに怖いという。 (これはそのシーンまでに、ヴァンパイアダンサーも過去の亡霊も出てきていないからというのもあるんだけれどね)
ふーん。 アイディアによっては、もっともっと遊べるのかも?と思っていたら。
おひとり。
墓場から仰向けで、背中で這いずり落ちてくる方がいました。 きゃ〜♡ いいわ〜。
そしてそのあとは当然、きれいな動きだな〜とその方のダンスに見惚れていたわけですが。
で?
あれはどなた?
と、おうちに帰ってパンフレットを繰ったのですが……。

…………。 
この方……? で、いいのか?

でもあの怖いメイクには利点もあって。
カーテンコールの振りのとき、わたしは通路にいた吸血鬼さんに手がぶつかってしまい、
あっ!
と一瞬、目が合い。
あらららら。
あの衣裳とメイクに縁取られた奥の眼は、胸がキュンとなるほど優しく(見え)て♡

だから、あなたは、誰……?
笑笑笑笑っ

 

泉見アルフの二幕の恋の歌が立体的になってきていて、どきどきする。

 

城主さま、ハイテンションで聴かせてくださってうれしかったです。 ありがとう。
(でも今度は喉が心配になった。 勝手なモンです)

あと、説明するのがとても難しいのだけれど。
何十年かぶりに。
歌を聴くほうも感覚の空間意識を拡げてみた。 これは大昔、祐一郎さんの歌でしかやったことなかったんだけれど。 ひさしぶりに思い出したの。
これができるから、祐一郎さんの歌が大好きだったのにね。
劇場を震わす声の向こうに、森羅万象の風景が次々と展開していく。

墓場の城主さまの嘆きの向こうに、地平線から地平線までいっぱいに輝き落ちる星空とか、ね。 感じるの。 ケニアの乾いて冷えた夜空が、大地の余熱と向き合っているの。
わかんないってば。
ただ、わたしの中に甦ってくるんだ。

 

さて、次のチケットは1週間後です〜♪