昔、日本語ではロックは成立しないと言われ続けていた。
それを軽々とすっ飛ばしたのがキヨシローだったって気がしている。
もっとも逆の言い方をすれば、
キヨシローの歌はロックとかに括れず、ただキヨシローってジャンルだとも。
好きなエピソードは。
高校の美術の先生に将来はロッカーになりたいと言ったら、
じゃあ結婚はできないねとか言われて。
40歳の頃その先生と再会して、「だからボクは結婚していません」と言ったら、
「キミは結婚していいんだよ」と。
だから結婚しました、と。
そこになんの感情のカケラもない。 ただ淡々と信頼がある。
訃報を聞いて、ため息。
これで何かが終わるのかな? いや、違うな。
それとも何かの始まり? 違う。
たぶん「キヨシロー」は淡々とつづいていく。 そんな気がした。