あとりえあげん

世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。 HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

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やわらかなショック

今日1日持ち歩いていたデジカメ。 メモリーカードが機能せず……(なんの手順がまずったんだ?) なのに気付かず電池抜いて充電しちゃった。 えええええっ???

無駄……! 

1日が白紙……!

写真撮るのが目的ではなかったものの。 かなりいい感じの数々だったんだ。 残念だったのは、見せてもらえない、つまりあなただってワケだがな。

鎌倉をお散歩してきました。 
さわやかないいお天気の中。 いっぱい歩いた。 お散歩じゃなくてハイキングレベル。 
いろんな発見。 
作劇と向き合う自分、
鎌倉の地形や歴史、この街をはぐくんできた人々のこと。

なのに、なんでだぁぁぁぁ!? カメラいっぱいに入っていた写真!!
お地蔵さまとか、お社の紋とか、首塚とかを撮ったから?

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080501_miyage

 誘惑に負けて参道で買い物。
 2,500の湯のみを手にして店内に入って、
 結局10倍以上支払って出てきた計算。 ぁ-ぁ
 (って、今さらカメラの使い方を確認しても……)

 

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発端はけいちゃんだ。 京都で肩を脱臼して大騒ぎしたって、なんで京都よ? いや、ふらりと、ここではないどこかに行きたくなるコトあるじゃん、って。
そうか。
わたしの生活では京都旅行は無理だけれど、日帰りで鎌倉に行くくらいならできるな。 (他人の怪我が、すでに文字通り他人事? ごめんよ) おりしもGW、平日の休みがある。 行こう! ってなわけです。

一緒に行かない?と何人か誘いそうになる場面も堪えた。 ひとり行動! ここがポイント。
もっとも、溜まっていたメールを電車の中で打っているから。 返事をもらったりして、設定としてはちょっとあやふやか。

メールを打ちながらおなかが空いてくる。 洗濯はしたけれど朝食は忘れた。 どうしよう。

東急線に乗っている間は日常でしかない。 自分がどこで旅モードに切り替わるのか興味津々。 ふーん、横須賀線に乗ったときかぁ。 と思ったら次の駅が保土ヶ谷、社長の住所だ。 いやいや、でも、わたしには旅ですから、ここ。

北鎌倉の駅でホームに足を下ろした瞬間、まじ、その瞬間に気付く。 
きゃー。
前日に検索してプリントアウトした地図を、忘れた! ひゃー、どうしよう。 記憶と看板だけでどうにかなるかな。 (どうにかなりました!)
あと、パスモはエライです。 電車の移動にチケットを買わないで済むって、楽! ま、いくら払ったか覚えてもいないけれど。 

本日の予定は、新緑の名月院→初・化粧坂鶴岡八幡宮の鳩→豊島屋の鳩サブレ。 
[E:confident] シンプルでしょ。

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あじさいはまだ季節でないけれど、藤やつつじやれんぎょうや八重桜が盛り。
透ける葉々が、鳴り止まぬ拍手のように重なり合う、青い楓や竹林。
植物が暴力的なパワーを持っている。 季節ゆえか、鎌倉という人と自然が支えあっている土地ゆえか。
橋から見下ろした風景にどきりとする。 この間の夢に出てきたトロトロリとした水の流れ。

そして苔。 静かなる雄弁。

賽銭を投げ、礼をし手をあわせてから、しまったホトケさまかここは!と思わずひとり言。
えーと。
今日一日、歩いて、鎌倉は神道、仏教、七福神、武士、坂などが同じ重さで祭られているなと思う。
そしてそれぞれが、ココロをもって鎌倉という街を、人々の暮らしを守っているな、と。

ふと振り返る。
わたしには観光地だが、この狭くて入り組んでて急勾配の坂や階段だらけのちょっと住みづらそうな土地に、暮らしている人たちがいる。 
鎌倉らしいささやかな趣向を凝らした家々。 庭。

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踏み切り横の食事処に入る。
ごま油を落としたけんちん汁と五目御飯とおひたし。 
相席したふたり連れは、会話からしてたぶんカメラマンと和服のモデルさん。
やさしく取り繕いあう、なごやかな会話を、デジカメをいじるふりして素知らぬ顔で盗み聞き。

満腹。 地図もないまま、線路の位置を主に意識しながら歩き出す。

鎌倉は崖が多い。 山を切り崩しながら人々は住処や道を造った。 だから思いがけないモノらが同居していたり。 そして狭い。 狭い中の工夫があり、簡潔な美しさへとつながる。  

化粧坂の存在を知ったのは、30数年前に牧美也子さんのマンガで。 おとなの女の入り口。 合歓が咲いていないか、一応見上げる(咲いているはずもない)。
こうして30数年がかりの夢がひとつ、かなったわけです。
絵の中に感じた赤い紐や襦袢やおしろいの匂いが、ふいっと甦る。 男の背中の汗。 もどかしい無力な自分。
現実は大汗かいて息を切らして、ジクザグと上る短い山道なんだけれどね。

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銭洗い弁天に足を伸ばす。
あの入り口は胎道だよな、やはり。
今日のわたしは何回生まれなおし、お賽銭を投げ、ちゃんと公演を目指せますようにと決心・お祈り したんだろう。 みんなと情熱をもって向き合えますように。
祠の中の鏡と向かい合う。 これは太陽というより、鏡だなと思う。 暗闇の中に輝く自分の内面と向き合うための。
同設してある上・下の水天宮が興味深い。 へびのうろこと波を組み合わせた紋、竜の透かし彫り。 上の池には金魚、下には太った鯉のいる池。 滝。

少し戻って(坂を上って。 ひーはー)、源氏山公園を抜ける。 目前の枝にとまりながら先行するカラスが一羽いて、思わず3本足じゃないかと確認(笑笑っ)する。
鎌倉駅に抜けるはずの道がだんだん怪しくなってきて、
少し崩れかけてる大田道灌の首塚に手をあわせ、
山道に足をとられながら(ここで転んだらけいちゃんの二の舞だ。 笑い事じゃないっ)、
最後はカメラを仕舞い、バッグを斜め掛けして、両手でカラダを支えながらそろそろと道なき道を降り。

墓所や住宅街を少し進むと、ぱぁっと、うんざりするほど俗にまみれまみれた参道と大勢の観光客に突き当たった。 

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数年前からずっと鎌倉に来たかったのは、鳩サブレの缶に入っていた由来を読んでから。
地方の菓子職人の思い入れを支えた土地を歩きたかった。
サブレのデザインの基となった鳩のいる八幡宮に踏み込み、あっと思う。
小学生の遠足や、大勢の老若男女。
無邪気・無心・無関心なこの人たちのために、良心を込めた菓子を作ろうと思ったんだろうな、創始者は。

拝殿の前の階段トップで振り返る。 海は見えなかったけれど、拡がる街を感じる。
ほら、ここも鎌倉を見守っている。
ぼたん園も観覧。 苗ごとに掲げられている番傘がちょっと楽しい趣のある風景を構成している。 
ぼたんはピンクで見事に派手で。 その途中に一瞬、苔むす木陰のエリアがあり、
すれ違った若い女たちが、ここ好きだワなんて頷きあっている。

まあ、八幡宮ではずっと、作風ということを考えていたよ。
今、書こうとしている話はストーリーが優先してしまい、テーマがあやふや。
自分にとっての大きなテーマはなんだろうと考えていた。

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はああ。 たくさん歩いて疲れました。 
あとは豊島屋で工房のお土産にサブレを買って帰ろう。 

見ない、見ない。 アンティークな本屋とか食器屋とか、は……。
なのに、
1件、捉まったな。 ↑の買い物。 
ぐい呑みに弱いんだ、最近。 日本酒を湛えた風情を想像してハマっちゃうと、もう手放せない。
なんでわかったんだろう。 店の主人は他の客を何人もすっ飛ばしてわたしに話しかけてきて、能書きをエンエンと語った。 焼きだの釉薬だのについて語られても、わたしにはちんぷんかんぷんなんだがな。

豊島屋では、サブレのほかにキーホルダーを購入。
「鳩三郎」。 創始者さんはサブレと言わずに鳩三郎と呼んでいたというのも、わたしにはツボだったので、買わないわけにはいかない。

横浜駅を過ぎると、あっという間に日常に戻る。 
電車の中では、疲れ果てたデパート帰りと変わらない。 うつらと寝る。
あしたから山梨の家に行くので、朝食用のパンを渋谷で買う。

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と、ずっと何か忘れてるかな?とひっかかっていた正体に、今やっと気付く。
夜はインディシのワークショップだった! (とっくに終わっている) 

 

 

追記

080814 カメラの中からデータが見つかりましたぁ。 →アルバム