おととい、尊敬もするのだが、とても不愉快な人と会い、
でもそれを誰にもコボさないでいようと思って1日過ごし、(グチると差別的な発言になるなと用心したのだ)
会社の都合で、観にいきたかった かえさんの芝居にも行きそびれ、
とぼとぼと歩く会社の帰り道。
腹いせにチューリップを買った。
不愉快な人のことはアレコレアレコレと分析して、ああそうか。これは神さまからの贈り物だなと思うことに。 と思ったら、目の前が花屋だったのだ。
花を活けたあとは、
栗山さんの「演出家の仕事」という本を読みながら、静かな価値観に勇気付けられて。 途中でページを閉じて、あたたかな気持ちでぐっすりと昼まで眠り。
目が醒めたら、
冬の寒い店先ではほっそりとしていたチューリップと雪柳が見事満開になっていた。
思わず笑い零れる。
注文していた本とCDが届いたばかり。
綾戸智絵を流して。 たっぷりとした朝食と一緒にコミックを読み始める。
綾戸智絵がすごいなと思うのは、かの女は知り尽くされたポピュラーソングをシンプルな楽器(主に自演のピアノ)としか歌わないのに、オリジナルで心動かされる「世界」にしてしまうこと。
アイディアが湧かないとかテーマが絞れないとか、何かの焼き直しでは感動は呼べないとか。 物書きの悩みは一笑されてしまう。
使い古された曲だって、かの女を通せばぴかぴかなシンプルな感動として生まれだすんだ。
「深夜食堂」
人情をさらりと流した短編集。
読みながら、
ぶわり と お莫迦に咲き誇るチューリップを眺め、
読んでいた世界に戻り、
いいなあ。 こんなふうに人を慰められるって。
とか思う……。
わかりやすいっていいなあ。 でもわたしは絶対に、そうは生きられないんだろうなあ。
(ため息)
そのあとも、ずっと本を読み続け。
ふと、
「深夜食堂」に出てきた 牛スジ大根玉子入りおでん がずっと食べたくてしょうがないことに気がつく。
買い物に出る。 牛スジを探して、結局2番目に近いスーパーまで。
月が、キレイだったよ。
わざわざ牛スジを買う(食欲を満たす)ために彷徨っている自分が、
人間としてとても真っ当である気がした。
ちなみに、初めて牛スジに触った。 包丁を研ぐとこから始めなければいけなかった。
で、こんな感じでつくればいいのかな?
わう。
天才なのかしら。
極上の おでん が出来てしまったよ。