あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

フリンジ・フェス 1

ああ、もう。 どこから話そうか。
今週が、怒涛だったことは確かだ。 バブリーな20代の頃並みのアトラクション感。

さかのぼると9/6、あの大嵐の晩だ。
戯曲セミナー受講生の6人で、12時頃まで飲んでいた。
「横浜フリンジ・フェスの青テント企画に、みんなで参加しない?」と言い出したのは、IT系美人OLのやっちゃんだ。 
この演劇フェスティバル、セミナーの講師や受講生がスタッフにいるので、すでに何回かアナウンスがあった。
「だって無料で小屋が借りられるなんて、チャンスだよ!」
もうひとつ、今期の受講生というのはメンツが濃いらしい。 確かにいろんな経験者が多いので、みんなで公演が出来そうだねえ、という話は前からよく出ていた。
 
だって(準備期間が)1ヶ月半で何やる? まあ、とりあえず、リーディングかなあ。 誰が書くよ(全員が戯曲セミナーの受講生である)。 でも、オニムバスならどうにかなりそうかな。
あ、ねえ、別役サンの課題を、今、全員書いてるところじゃない。 10分のショートコント。
裸舞台で、2-3人の役者。 これなら公平じゃない? 
おお。 なら、リーディングじゃなくてちゃんと動こうよ。
やろうか。 やろうよ。 できるできる。 などなど、と。
まあ、お酒の席の会話。
ちなみにこのときのメンツは、やっちゃんとまほ(派遣)とじゅんちゃん(人妻)とこーごさん(歯医者)とようちゃん(TVプロデューサー)と、わたし。 
年齢も職種もばらばらで、責任感と遊び心(電車が止まる嵐の夜に飲んでるんだから、さ)は充分で、確かにリアリティがなかったとは思わない。 が!

数日後、そのメンツあてにやっちゃんからメールがあった。 「エントリーしたから」

は、はあああ?????

ちょ、ちょっと待てぇ! 無理だよ、無理なんだからさ!と思ったよ、そりゃ。

でも次の1秒で、わたしはぽぉーんっと一歩を踏み出した。
まず、月末まで動いてみよう。 どこまで動けるか。 やれるとこまでやってみよう。
ダメだったら、早めにキャンセルすればいいじゃん。
やる価値はあるよ。
おーし。 何十年ぶりかで、先頭付近に立って仕切ることを、してみるかなー。

まあね、やっちゃんに対する信頼感があったと思う。
やっちゃんは、夏には映像のセミナーにも通っていて、その課題で10分のショートムービーを作ったのね。
昼間は受講生が5人くらい集まって役者や集音や荷物持ちをやって、
わたしは、会社の帰りにみんなと渋谷で落ち合って、宇田川町の交番の裏あたりの街灯下で、まほにインタビューされるおばさんを3テイクくらいやって。
(提出作品、まだ、見せてもらっていないんだが)
コノ人、一気に人を集めて動かす勢いを持ってるなあと感心したのね。

それは「何も知らないから、出来る」勢いであることは、わかっている。
でもね、「よくわかっているから、なかなか出来ない」ことより、断然上等だ。

はい、何の知識も準備も経験もないまま、入り江に木の葉の船で漕ぎ出しました。
沈没したら、泳いで帰ってきます。 (今回のはそんな規模)
導く星の光は、他の受講生たちへの信頼! それだけです。

(つづく)