すっごくエラそうなことを言うと、わたしにとっては、今日が初日だったかもしれない。同じコトをやっているはずなのに、今までと全然違って見えるんだもの。
帰り道、後ろを歩いているおばちゃんが「よかった〜、久しぶりにいいのを見たわ〜」だって。うれしくて、ちょっと泣きそうになった。フィナーレでの客席の熱さが、違ってたよね。みんなが、心から喜んでいるって、ステキ。
あそこがよかった、ここがよかったって、言い切れないよ。ドラマがぐんと立ち上がってきた。みんなが変化をし続けている。アルフレートとヘルベルトが今まで以上に大きく、豊かに、繊細に見えるようになった。(この言い方で、伝わるかな) みなさん、ふっきれたようにエッチになった。ダンサーたちがねえ、……い い の よぉ 〜 ! オーケストラがねえ、 いぃ いぃ のぉ 〜 !
そして (言わなくても、わかるか) いっぱい、ブラボー。「白い肌に赤いその血で詩を書いた」ってとこで、ぱあっと微笑んだでしょ。やられましたぁ。祐クンの中を流れている、溢れている、音楽が、観客全員の血の色を変えている、のかも、しれない。(今日の席ね、照明の加減で、墓場に現れた伯爵さまが老人のような銀髪に見えたのね。どきりとしたよ)
観終わったあとの幸せの感じが違う。いろいろな感情を通過したなって、自分の中がずっしりと、うれしい。 ありがとうございました。
つけたし 幕間のクコールさんにあわせて、ちっくたっくちっくたっく、ちょっとからだを振ってしまいました。