あとりえあげん

世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。 HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

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ニンニク・メロン・ヌカ漬け

(CDで男がさっきから、 れいぷ・みー・あげん♪ と歌っている。でもボーカル、あンたはもう、天国にいってるじゃないの)

夏に向けてニンニクのしょうゆ漬け(バテたときにキク)を仕込みながら、ふと気づく。吸血鬼の役作りをしている役者は、ニンニクやシルバー・アクセサリーを断つんですかね、やっぱり。……吸血鬼ネタで一番好きなのは、坂田靖子のコミックの数コマ。(作品名は忘れた)吸血鬼に襲われそうになった人間が、追い詰められて、とっさに吸血鬼に噛み付いたんですって。どうなったか。吸血鬼が人間になっちゃったって。

しょうゆ漬けを教えてくれたのは、友人のおかあさん。ニンニクの薄皮を延々とむきながら、ちらと思い出す。からだを壊されて、そのあとどうなったのかな。その友人ともすっかり疎遠になった。吸血鬼の舞台、観るかな、かの女。わたしと吸血鬼役との間を結んでいた時期があったんだっけ。

ときどき、肉厚な果物をたべたくなり、お安いパイナップルだのメロンだのを買うのだが。メロン系の果物にナイフをいれながら、わたしは必ず、会ったことのない母方の祖父を想う。種のまわりのずるずるが一番おいしいと、種ごと食べてたそうだ。少し昔の町医者なんて呑気なもの。気持ちはわかるが、……わたしは種をナイフの背でこそげながら、毎回思う。おじいちゃんってさあ……。母から憎しみ半分に聞かされたエピソードを、会ったことはないゆえ(わたしが生まれる前になくなっている)、逆にわたしは突き放して解釈できる。メロンを切りわけて皿に盛ると、頭は次のことに移っている。祖父への思いは、毎回それ以上先には進まない。

そうかと気づいて、ニンニクを粗ミジンにしてオリーブオイル漬けもつくってみる。こんなんでいいのかなあと、PCで検索をかけてみる。

集団的エゴイズムのことをノスイズムというそうだ。PCで検索していると、さまざまな信奉集団のページにぶつかり、そのたびにわたしは気持ちが悪くなる。共同体であることの結びつきを深めるために、以外のもの・人を非難・排斥するのはやめてよね。……「ニンニク」にも、ちゃんとあった。ご趣味が遷る前に、早々に閉じる。

ヌカ漬けは、冷蔵庫を使うようになって失敗しなくなった。今日は、ニンニクを漬けてみたい気持ちと葛藤する。どんな風味になるんだ? お馬鹿、ここまで育てたヌカ床をダメにするつもり? 

ヌカ床は持ち主の手の味になる。昔、おばのヌカ漬けがおいしくて、床をわけてもらったのだが、数週間で味が変わった。 そのあと、おばのヌカ漬けをもう一度食べて、おばの加齢臭が風味になっているんだと気づいた。わたしのヌカ床はわたしの味になっているはず。(残念なことに、本人にはわからない)

ふだん、後回しにしていることを、今日は熱心にしているのはね。劇作が遅々として進まないため。ホラ、試験前に部屋の掃除をするっていうでしょ、たぶん、あれに通じる。