(昨日の出来事 / 年下のボクの一生懸命に笑い出す。初夏は恋に溢れている。……どうしましょうね)
もしもし、おとうさん? 昨日、電話くれた? ごめん、今、気づいたの。用件を済ませたあと。「ああ、例のこと(新星発見?)だけど」 次の日、星が消えたそうだ。笑っていいのかな?と様子をうかがうが、電話口の向こうは、まだ夢が続いているようだ。「写真にはちゃんと写ってるんだよ。でも新星発見の日本の大御所さんの巨大望遠鏡では、観測できなかったんだって」……どうやらこの業界、ずいぶん狭いみたいだな……。父は「何かの移動物体かも」という言い方をしたけれど、わたしは……。
ねええ、わたし、あっちこっちで言いふらして、みんながすごいすごいって大騒ぎなんですけど。「そうだろうなあ」と父はにんまりしている様子。もおお、会社に行く時間だから、電話切るよ。ぶつぶつ、……誰と誰に言いふらしたっけ。訂正しとかなきゃ。あーあ。
会社の女の子も、掲示板の友人も、父への反応は実の娘のわたしよりよっぽどやさしい。「ほんとだといいですよね」「映画でそんなのがあったよね」とか。
話としては、次の展開を待てってところでしょうけれど、えーと、話半分に楽しみにしていてください。(お騒がせしました)