めちゃくちゃ久しぶりに花組芝居を観ました。
どこかの劇場で手渡されたフライヤーの束にその名を見るまで、いつの間にか自分の中のリストから外れてたことに、気づけなかった。小学校で隣のクラスだった(自慢っ!)加納くんが作る、スピーディで野卑で上品でチャーミングでわくわくして大笑いで美しい歌舞伎(ネオかぶき)が大好きだったはずなのに。
で、まあ。
知ってるようで知らない歌舞伎演目の、通し狂言なんぞそうそう観られないわけで、2時間半くらいで一気に魅せてもらおう!という下心も、ある。
もっとも、
あれ本家はどんなんだったっけ?と目くらまし喰らった気になり、うまうまと演出・脚本の術中に落ちてんだろうなあ。絢爛豪華で巨大な森、底知れぬ迷路の一端に立たされた心持になるのだった。
素晴らしい時間でした。
劇団のサイトから買ったお席も素晴らしく、世界観に巻き込まれて、たぶんずっと例のごとく、満面の笑みで観てたと思う。
怒涛の舞台が夢のように収束し(美しい幕切れでした)、帰り道はふんわりと幸せで、人間の持つ死に物狂いなすばらしさを魅せていただいたなあと。
理屈を超えた凄さ、美しさのようなもの。
そうそう、久しぶりに出会った花組芝居。お衣裳がすさまじく綺羅綺羅しいことになってました。うわ、その金襴緞子はほんものですか?
でもときどき、敢えてチープなかけらも混じってて、そうそうコレコレ。これがね、ネオかぶき。
ナマ演奏なのも素晴らしい。役者との掛け合いだものね。そしてハッヨッとかの声から察するに女性? 時代を感じてわくわくするのでした。
次は来年7月『地獄変』ですって!