あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

もっと話す?

三茶de大道芸 関連の公演が劇場であり、商店会のおじさまと、その作品についての話題となる。

「オレ、観たよ。あれ」

おもしろかったね。

「そうかい? オレにはちょっとむずかしかったなあ」

 

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わたしにはコンテンポラリーダンスとしてくくられる感覚の作品だったが、技術的に現代サーカスになるらしい。

確かに、アクロバティックなエアリアルがたくさん出てきた。

 

ただ。魂が暗闇と孤独の中、未来に向かって浮上していこうともがくような、クリアで、わかりやすい作品だなと、わたしは思ったんだ。伊藤キムさんの昔の作品を思い出した。

 

 

あーいう作品はさ、具体的に理解・解釈するよりも、舞台上で起こってることをキッカケに、自分の過去とかを思い出したり、あーアレはそういう意味だったかぁとか、自由に考えたりできるようになると、

たぶん、おもしろくなってくんだけどなぁ。

「へーそうかぁ」

うん。

「途中でさ、言葉をしゃべろうとして、あぅあぅ言うヤツがでてきたじゃんか」

そうそう。初めて何かに、気持ちが動かされて、自分も何かをしたかったんだよね。きっと。

「それで、初めて、しゃべろうとした、のか、ヤツは」

ちょっとせつないというか、きゅーんと来たよ、わたしは。

「そっか。。。そういうふうになあ。次に観る機会があったら、そんなふうにしてみるよ」

 

  

 

 

確か、大昔。キムさんが言ってたと思うんだけど。

 

生活に疲れたあるおばあちゃまが、魔がさして、たまたま劇場に迷い込んで、生まれてはじめてコンテを観て。わけがわからないけれど、とてもおもしろい!って感じたんだって。

そうして、

そんなわけのわかんないものを、おもしろいと感じた自分自身に、すごく感動したんだって。

 

わたしはね、この話がすごくすごく好きなんだ。

 

 

 

 

ところで。

上の写真のポスター。めっちゃくちゃ美しいけれど、ステキだけれど、客寄せになっているか?はちょっと疑問だったりするのね。どう思う? では、どんなのだったら、みんなが劇場に迷い込んでくれるのか? うーん、わかんないわね。