公開稽古/日本語と英語のリーディング @シアターX
先日のリオフェスの終演後に、カナダからいらしたコリーン・ランキさんが紹介されました。理生さんのテキスト『糸地獄』を翻訳上演した方だそうです。
個人的に少しおしゃべりもさせていただき(日本語で)。これはもうチェックしておきたいイベントだわ~と今回お邪魔したのでした。
椅子をずらりと並べて、演者さんは一・二回の稽古だけで初稿を読み(動きはなし)、そのあと観客は印象や感想を述べる。作家はブラッシュアップのメモを取る。
確か海外では当たり前によくあるというけど、日本ではあまりない形式。(あ~ でもこれやりたい!と今、気づいた)
コリンさんは、何度も見て、だんだん良くなる様子も一緒に楽しんで育ててクダサイとおっしゃってました。
『Four Letters』は理生さんのたぶん後期の作品で、言葉よりも所作に重きがある作品のようです。
四人の女優さんが記号のように人形のようにしゃべり、繰り返し、
それが会話になったとたん、ぬるっと体温を帯び(とわたしは感じた)。
女の四分の一が、やがてひとつになって、またばらける。そんな印象をもちました。
ちなみにタイトルは『四文字(熟語)』という意味のようです。
日本語の女優さんが4人、英語の女優さんが4人。センターからシンメトリーに春夏秋冬の役で座り、一場ごとに交互にリーディング。
日本語と英語が、同じ文章なはずなのにまるで違うように聞こえ、それは興味深いのでした。
たぶん日本語はぼやかし意味深に語る言葉で、英語はシンプルに表情豊かに押し出す言葉だなあ、とか。日本語は裏に何かを秘めてる印象で、英語は言葉に裏のない強さがあるな、とか。
今後、英語で「理生ブシ」みたいなテクニックを探すのかな。
終演後、雛さんから、初演ではこういう演出で上演したのよ、と教えていただき、うあ~ あそこはそういう意味かあ。全然違ってくるじゃないですか~~ とも知りました。
このテキストはいかようにも演出できる作品みたいです。誰かやらないかな。
(そして今回はちゃんと雛さんに、実は十年前にお会いしてますと告白しました。てへ)
次回は一年後だそうです。息の長い、楽しみなおつきあいになりそうですね。