あとりえあげん

世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。 HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

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『貴婦人の訪問』@シアタークリエ

下北沢「劇」小劇場に入浸ったあとクリエに行くと、おやおや、でかい舞台だなあと感じます。タッパが豊かだなあ。森のシーンでは思わず深いため息です。
芝居の良さって、豊かさを実感することだよな~とか思う。空間の、人の声の、物量の、アイディアの、人生の、思索の、共同体の、豊かさ。

 

プレビューに比べて、ほんとうに素敵で饒舌な作品に育ってきていて。
どきどきどき。

わたしは、この悲惨な設定の作品を見ながら、ずぅっとにこにこしているなあと気づく。人でなしなのかしら、わたし。
だってずっと楽しいショーを見せてもらってるよ? 

最初、ウィーン版のCDを聴くと観客がひゅーひゅーわーわーと大騒ぎしていて、面食らった。シリアスなドラマなのにドイツ人って変~ 絶対に、変。
でも今は、ちょっとわかるの。

この作品に居合わせたみんなで、狂騒曲なお祭りを、人間の愚かさを愛(め)で、究極のメロドラマに酔い、笑い飛ばして、おどらにゃそんそん♪って遊ぶ。
うん。みんなで(仮面をかぶって?)狂い、騒ぐ。そんな楽しさです。

 

祐一郎さんは普通の人のからだを演じ慣れてはいないかもしれない。けれど、最後のほうで追い詰められて昇華された思いに身を投じるときの声やからだは、ほかの誰にも演じられない、祐一郎さんならではの結晶だなあと思う。

ってか、リミッターのはずれた祐一郎さん見るの、たぶん、すっごく久しぶり。

 ノ( ̄▽ ̄〃) でへへへへっ

 

 

そして。

この作品では主題やメッセージの答え合わせは不要かもな、とか思うのでした。
その日のその人ごとの感想が、全部正解。

 

たとえばこの日のわたしは、
マチルデ/キリスト教のいう愛や結婚って契約なんだなあと思う。わたしが愛したのだから、あなたも同等に愛し返さなければ不当なのよって考え方。

クレアの愛はもっと自由で、自分の責任においては不自由なのかな。

(前回は気づかなかったけれど、クレアは最初のほうで「わたしとずっと一緒にいたいの?」とアルフレッドに結末に向かう確認をとってたんだね~ 皮肉というより律儀だな)

 

でもこの印象も、次に見るときには違うものになっていそうだわ。

深い深い。