あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

煌めく 緋色

少し以前、夢を見た。
何故か(夢ですからっ)、いくくんに(だから夢ですっ)、自分が子どものころに読んだお話を説明しているのだった。
 
 
その、お話。
子ども心に、鮮烈な印象を刻みつけた、悲恋と、大いなるものへの畏敬。
今にして思えば、わたしにダークファンタジー好みを植え付けた大元かもしれない???
 
って。あれは――、なんて話だっけ?
 
 
鉱山が舞台だった。前半はよく覚えていない。
とにかく。揺らめく人影。あれは亡霊? 鉱脈の神?
結婚式の朝に起きる落盤。その寸前の風景の中で、一瞬煌めくざくろ石の緋色。
 
本筋とは少しズレてたかもしれないけれど、子どものわたしは
「人並みの幸せを捨てて身を捧げること」
の鮮烈と恐怖を、感じ取った。
 
(という説明を、いくくんにしたかったのか? うぎゃ。気にしないでねっ)
 
 
ネットを彷徨って、
『石の花』だったろうか?と行きあたり、取り寄せてみる。
 
届いた。
数日、置いたままの表紙をどきどきと眺めたあげく、
さっき、ページを開いた。世界観は似てるな。どきどきしながら読む。
 
イラストがとてもステキ! お話もステキ! 
確かに、子どものときにも読んでるお話だ。
そして子どものときの自分より、今の自分のほうが、味わい深いな。
 
でもね、ちがったぁ!!!
 
(見当がつくとおもうけど、わたしはかなりたくさんの本を読む子どもでした)
 
 
 
こーなると、粘着っぽい性格が出てくるのである。
 
同じ作家の作品だろうか? 
ネットで辿る。そうでなくても、斜陽なロシア文学。ましてや小学生向けの児童文学である。
図書館のリストまで辿るが、しかし、なんか的外れ感がある。
 
 
むむむむむ。
 
 
思い浮かべた。
当時、読んだ本の、あのイラストや、字組み段組み。あれは、
 
あれは――
確か、小学館の少年少女世界ナンタラシリーズの、1冊だったな。(←出版社まで覚えてた!) 
 
 
ふむ。
 
  
というわけで、
お話や作家ではなく、1冊の本そのものをネットで追いかけてみる。
 
 
わぉぉおっっ!! あったっ!!! この表紙!!!! 
(もちろん古本です)
 
まず、このリスト! ありがとうございますっ!
↓↓
http://woodenplane.air-nifty.com/log/2011/01/post-40d8.html
 
全部持ってたわけではないです。この中の数冊がうちにあったの。
ただね、
タイトルリストを見てると、この話はあのシリーズで、この話はあんな装丁の本で読んだな〜と、なる。
ああ〜、懐かしい〜
 
 
そして。みつけたっ!!
少年少女世界の名作文学28 ドイツ編2 ホフマン『ファルーン鉱山』
 
(ついでに、こんなあらすじのページにも当たりましたw 今やホラーかぃ)
↓↓
http://chikatomo.doorblog.jp/archives/33147493.html 
 
 
たった一目、再会するために人生を捨てる恋愛。ぐはははっ。これがわたし好みでする。
そして、
わたし好みの世界の原点がホフマンだってことが、とっても腑に落ちたよ〜
 
 
ちなみに、抱き合わせの
『隊商』はとっくの昔に岩波で購入、再読済み。(やっぱり怖かった!)
 
そして『影をなくした男』!! 
これは悪魔との取引ネタなのだけれど、口説いてる女にカーテンを引き開けられるシーンの台詞のあざやかさに、
やっぱりわたしの作風の原点がある気がするので、再会するのが楽しみ。
この中のエピソードをふと大学の頃だかに思い出して、
もしかしたら作中に出てきてたあの絆創膏って「バンドエイド」のこと?と気がついて、
なので、その時代考証をするのもこれからの楽しみのひとつなのダ。
  
『愛の一家』(←タイトルがベタで気恥ずかしいわね)も、
わたしの道徳観やものの言い方に影響を与えてるはずだよな。
で、パパやママがわたしより年下になってるワケよね、たぶん。うきゃあ、だわね。
 
 
 
え? 買ったわよ〜 もちろん。
 
楽天で買ったら、
そのあとアマゾンで、も少し安くラインナップしてたけど、見ないふりをしてるとこヨ。
 
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