あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

戦いはコレカラ?

※ちょっと書きなおしました

ヘブンアーティスト(大道芸東京都公認ライセンス)のライセンス取得オーディションの審査員が変わり、評価基準がどうなるか!が気になるところでした。東京オリンピックにむけて、こんなところでも商業化が始まっています。(たぶん)

合格発表の名まえを眺めながら、素人っぽい好みだなあ、が、率直な印象でした。
審査員さんたちに、地域アイドルと大道芸人の違いを400字以内で語ってみていただけますか?とか、毒づきたくなる。
(そういえば、審査員のおひとりが今回で降りるとおっしゃっているみたいで、むむむ?という勘繰りをいよいよしたくなるのだったわ)

 

なんで受かんないのかな?とズット不思議だった人たちは通っているので、そのへんはうれしいし、まっとうかなとも思うのですが、
コレが通ったら、裏でお金やコネが動いてると考えようと感じてた人たちが軒並み入ってまして、笑笑っ、内心大爆笑なわけです。(審査会場で、審査員と顔馴染みであることを隠さない方たちもいたしね)

 

って。笑い事じゃないか。

 

 

以前、すでにライセンスを持っている芸人に「ヘブンってなんだと思う?」と訊かれて、「仕事の形態のひとつって考えればいいんじゃないの?」と応えたことがあります。
「公認ライセンス」を持つ「大道芸」って時点で根本的な自己矛盾を抱えていますから、大道芸について真剣に考えている人たちには悩ましさがつきまとう。どう解釈すればいいかと、わたしなんかにも一応訊いてくるわけですよ。
でもね、ショーが膨らみ始めた途中でおまわりさんや公園管理人に止められるばかばかしさに何度か遭遇するうちに、(←や。これも、ヘブンのポイントで、だったんだけれどねっ)
今の東京/日本では、ヘブンというシステムも許容範囲かなと考えていたのです。

大道芸人というのは、大道芸というショーに、生活を、命を賭けているのですよ。
道行く人に、真剣勝負を投げかけているのです。
サイドビジネスなんかじゃ、あり得ない。

そこを踏まえた審査だったのかなあ。と思う。

 

 

が、しかし。となると、まあ。

 

もう一度、原点に戻って、
大道芸と見物の真剣勝負って何? 一期一会が共有する幸せ感ってどんなん?
を、
考えている人たちで、考える方向に。粛々と極めていけばいいのかな、と考えてみたりもするわけです。
自分たちの考え方を大切にしていればいいだけ。それ以外の人種にいらいらするのは、無駄。

 

誰かと喧嘩や議論をすることでもないし、背中をむけて立ち去るほどのことでもないし、その場限りの見物に愛され、投げ銭をいただくだけのこと。刹那の美学。
お互いの幸福感。
大道芸の意地はそのへんにあるはずで。

 

でも!
なんてことを、まるで考えてもいない方たちや、ということから微妙に逃げている方たちも。過去の合格者にはいるわけだしな。

 

 

で、タイトルの意味ですが。

世の中の価値観が少し移り変わり、
経済や体制に寄り添い、へつらう表現もまた然り。(←皮肉ではなく、これも大切なこととして、ていねいな研究が必要です)


そして、
個人が個人であるための戦いの潔さ、心地よさを、
そういう生き様があるのだったと、
久しぶりに思い出したな、ということです。

 

あのね。わくわくするよ~♪
ひとつの文化のスタンスをみんなで確立するんだ。これから、きっと。 
みんなでみんなの文化を作っていけばいいだけなのだ。

もしかしたら、大道芸以外のパフォーマンスも含めて。

 

 

そうだね。ところで、審査員という立場の方々に問いたいかもしれない。

日本のひとつの文化を、
受け止め、書き換え、つぶすかもしれない覚悟で引き受けているんですよね?