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あとりえあげん

世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。 HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。 HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『コンパスグルグル』

◆創る 2013

最初に妙なこだわりから書くけれど。
グループ名の「トバズニハ」の読み方なんだけれどネ。
 
わたしはずっと「トバズニWA(いられない)」と読んでたんだけれど、
劇場の事務局にチケットを取りに行ったとき、係の方が「トバズニHA」と発音したんだよっ。
んんん?
まさか劇場の方が間違えるはずないじゃない。
それにキムさん(総合演出)、ときどき変なこだわり方するしなぁ――って勝手に納得しちゃって。
 
だから、別の場所で川瀬さん(音楽)に「トバズニHA」って発音しちゃったぃ。
 
今日、全員が「トバズニWA」って発音してて。
かかか関係者、出て来ーいっ!!って気分でしたワ。ぷんぷん。
 
 
 
SePTとキムさんの企画によるユース(中高生メンバー)チーム。
各界プロの講師陣のワークショップを重ね、音響・照明・舞台美術等もプロにフォローされて、
(なんて贅沢なんだ!)
きちんと料金をとっての発表会。
 
これが懐深い、高みに手が届いたような、スゴクよい舞台だったんだ!!
 
そりゃできてないことも多いけれど、
補って余りある、
昔のキムさんを思い起こさせる甘酸っぱい匂いの。
 
うっかりと。
こないだの京都造形大のコたちよりもステキかも?と、言いかねなかった、くらいの。
 
こっそりと。
キムさん、最近最大のヒットな出来の舞台じゃないの?と、思ったくらいの。
 
 
そりゃ川瀬さんの音楽に、かなりフォローしてもらってたけどね。
(きみたち、気づいてたのかな?)
ってか、川瀬さんの音、いいなぁ。
こどもたちの緊張がダレてきそうな箇所で、音の表情を少しだけ切り替えるから。
勝手にステップアップしたように見えてしまうの。
 
こどもたちがアフタートークで「うまく出来なかった!」と言ってたシーン。
きみたちが描きたいであろう世界を、音と音量が背中を押してたのだヨ。
 
 
 
さて以下は、わたしの勝手な印象です。もしくは、鏡にうつされた自分自身なのか?
 
実際は船旅をイメージして組み立てたパフォーマンスだったようですが、
わたしにはまったく別のイメージが広がってたのでした。
 
 
まぁね。中学生のこきこきした細い腕だけでも、ズルイほど魅力的な絵だよなあ。
それに夏休みの生徒たちという先入観もあったのかな。
 
桟橋と呼んでいたものも、机にしか見えなかったし。
その前に座る白シャツの少年。懐中電灯とくれば、夜の教室で。
 
音を出す小道具は文具のバリエーションにしか見えず。留めは、何冊もの古びた本。
 
 
わたしには
夜の教室に浮かび擦れる、昼間の生徒たちの人間関係の残像にみえちゃったのよ。
 
 
キムさん(もしくはわたしが)ずっと抱えている人間関係のテーマは、
クラスの中の密やかな「疎外感」なのかなと思ったり。
 
わたし自身の高校生活の軋轢や甘酸っぱさの印象が薄いのは、
女子高だったせいや、
絵やまんがを描くことばかりに専念しすぎて、クラスの人間関係に無関心で。
(ある意味、かなり醒めてましたし)
今にして思えば、
つまらない、もったいないことをしたのかなぁという後悔だったり。
 
だからのびのびと自分のからだとことばで、メンバーと関係性を築いているこどもたちの、
ひとつひとつを楽しめたし。
その向こうに見えるキムさんのくせみたいな匂いに、
くすくす笑ってしまったし。
 
 
 
しっかし。こんなこどもたちの舞台でも。
終演後のロビーは、ダンス関係者ですよですよという顔がみっちりとよどんでいて。
わたしは逃げ出したのでした。
 
どうも苦手だ。絶対に苦手だ。
  
 
 
 
もひとつ。
 
トラムは、わたしが自分の声を響かせたことのある劇場で。
客席の顔・顔・顔に、気持ちを慎重にひろげて延ばして、引き寄せてみた空間で。
 
そのせいか、どこか皮膚一枚でつながっている感覚があるみたいで。
 
で。で。で。
今日、客席に座ったとき。
――劇場が泣いている? という感覚に皮膚がざわざわした。
これはなんだったんだろう?
 
ごめんね。わたしにはどうしようもできないよ。そんな思いを返したら、すぅと消えた。
 
 
劇場も、無償の愛をほしがっているのかしらね?