夕べはひびちゃずけの持つスタジオで、
ベーシストさんとドラマーさんのソロ・インプロ(単独の即興演奏)を聴きましたよ。
リズム隊って言い方でいいのかな? どちらの楽器も普段はメロディラインではないパート。
その方たちが、自分の感覚から生まれる音を醸しだしていく。
スリリングで心地よい空間。
しかも偶然? 対照的な構成で。
ベーシストさんのは、かずくん(ドラマー)曰く「一筆書きみたいな」。
囁くようなヒッカキ音がうにょうにょと増殖して、ぐわぁと一気に盛り上がるという
ひとっ塊な構成でした。
対するかずくんのは、
ご本人はどこまで自覚しているかは不明だけれど、
ご本人は楽器と機器の使いわけをあらかじめ5つの塊でイメージしてて、とか言ってたけど、
序破急(起承転結)というフラクタルな積み重ねの構成。
見事にスキがなくて、インプロっぽくはない気がしないでもない? 考え抜かれた曲になってたような?
(よく勘違いされるんだが、
序破急/起承転結というのは、全体の構成だけを指すのではないです。
観る側はそれでいいけど、創る側はフラクタルであることを意識してると思います。
って、そうだよね? 他の人に聞いてみたことなかったのに今、気づいたワっ!)
この音の群れの、端正だが自由に遊んでいるって様子は、どう形容するんだ?と考える。
美しいとか正しいとかが近いけれど、正確ではない。
クリアという言葉が一番近い気がするが、違う。もっと豊かな印象。
さっき思いついたのは、科学者っぽいのかなということ。
音を分析、構成、増殖してる、複雑だけど澄んでいる感情、とか。
エフェクターを通すと、音は多彩な表情を見せて。
演劇は不勉強でないかしら。この音響機器をもっと演出的に使いこなせるんじゃないかしら。
が、最初の感想。
電気(デジタル)処理をした音は、
おもいがけないほど多彩だけれど、のっぺり感やノイズなお約束感もあり。
生音とのかみ合わせは、必須の落としどころだとも感じます。
役者の発する言葉に、イロのついた照明を当てる感じで使えたらおもしろい気がするな。
(音響デザイナーと演出家と、理解ある役者が必要ね)
ホラ、
CGってすごいな〜と思うけど、食傷して。
今はみんな、「どうやって手描き風にするか」とか「崩すか」とかがテーマになってるみたいに。
でもPCグラフィックの持つ世界感、増殖感は、
もうなくてはならないモノだし。
わたしが今描いてるイラスト群は、
直線と円弧とPCソフト機能だけを使っているんだけれど、
「ねじのはずし方」がこだわりどころです。
と、まぁ、そういう意味ですよ。
わかる?