あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

かずくんの音

夕べはひびちゃずけの持つスタジオで、
ベーシストさんとドラマーさんのソロ・インプロ(単独の即興演奏)を聴きましたよ。
 
リズム隊って言い方でいいのかな? どちらの楽器も普段はメロディラインではないパート。
その方たちが、自分の感覚から生まれる音を醸しだしていく。
 
スリリングで心地よい空間。
 
 
しかも偶然? 対照的な構成で。
 
ベーシストさんのは、かずくん(ドラマー)曰く「一筆書きみたいな」。
囁くようなヒッカキ音がうにょうにょと増殖して、ぐわぁと一気に盛り上がるという
ひとっ塊な構成でした。
 
 
対するかずくんのは、
ご本人はどこまで自覚しているかは不明だけれど、
ご本人は楽器と機器の使いわけをあらかじめ5つの塊でイメージしてて、とか言ってたけど、
序破急(起承転結)というフラクタルな積み重ねの構成。
見事にスキがなくて、インプロっぽくはない気がしないでもない? 考え抜かれた曲になってたような?
 
(よく勘違いされるんだが、
 序破急/起承転結というのは、全体の構成だけを指すのではないです。
 観る側はそれでいいけど、創る側はフラクタルであることを意識してると思います。
 って、そうだよね? 他の人に聞いてみたことなかったのに今、気づいたワっ!)
 
この音の群れの、端正だが自由に遊んでいるって様子は、どう形容するんだ?と考える。
美しいとか正しいとかが近いけれど、正確ではない。
クリアという言葉が一番近い気がするが、違う。もっと豊かな印象。
 
さっき思いついたのは、科学者っぽいのかなということ。
音を分析、構成、増殖してる、複雑だけど澄んでいる感情、とか。
 
 
 
エフェクターを通すと、音は多彩な表情を見せて。
 
演劇は不勉強でないかしら。この音響機器をもっと演出的に使いこなせるんじゃないかしら。
が、最初の感想。
 
電気(デジタル)処理をした音は、
おもいがけないほど多彩だけれど、のっぺり感やノイズなお約束感もあり。
生音とのかみ合わせは、必須の落としどころだとも感じます。
 
役者の発する言葉に、イロのついた照明を当てる感じで使えたらおもしろい気がするな。
(音響デザイナーと演出家と、理解ある役者が必要ね)
 
ホラ、
CGってすごいな〜と思うけど、食傷して。
今はみんな、「どうやって手描き風にするか」とか「崩すか」とかがテーマになってるみたいに。
 
でもPCグラフィックの持つ世界感、増殖感は、
もうなくてはならないモノだし。
 
 
わたしが今描いてるイラスト群は、
直線と円弧とPCソフト機能だけを使っているんだけれど、
「ねじのはずし方」がこだわりどころです。
と、まぁ、そういう意味ですよ。
 
わかる?