あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

ふたつでひとつ

からだの中で、なんとなく、絶えず、繰り返されている言葉がある。って感じ、わかる?
味わっていたり、疑問をほどいていたり。
意識下で繰り返されてて、
朝、目が覚めたうす闇の中で、ぼんやりと指が届きそうになる。

 

日曜日に橋本Pが口にされた「アトラクション(としての大道芸)」という言葉について考えている。
もちろん、意味とか方向はわかる。
だけどからだの細胞にしっくりとしない。腑に落ちていない。

 

開次さんがパンフに書いてらした、曼荼羅とは掌を合わせるように「ニにして一である」(ふたつがあって、ひとつが完成する?)と体感した、というニュアンスに。
いろいろな事象に当てはめてみている。
禅問答でよく言う、掌を打ち鳴らして、鳴ったのは右か左か?という問いとか。
陰陽思想とか。

 

大道芸ではいろいろなパフォーマーさんたちを拝見していて。何人かとはお話もできて。
にしても、
わたしが心惹かれるタイプの括りはドコなんだろう、とか。

たぶん「決め付けていない」「揺れている」「探している」タイプ、なんだと思うんだけど?

 

自分の完成形を提出するのではなくて。
居合わせた人(わたし)の感性と、化学反応を起こして新しいもの、その場だけのなにかを魅せてくれる、不定形な。

祐一郎さんとはズット「たゆたゆ」とか「ゆれゆれ」という言葉で説明していた感じを。
もじゃと話すときには、「浮遊感」と置き換えていて。
あ。言葉を置き換えたら、少し違う風景に触れた気がする?という感触もあり、

 

でもね。よくわかんないの。

ただ。

わかんない、その感じが「いい」。ドコカに繋がっている気がする。 

 

・・・・・・「決め付けていない」「揺れている」「探している」

 

んん。
これが? パフォーマーと見物の間にあるもの?

パフォーマーと見物。「ニにして一である」。打ち鳴らす両掌。ひとつの響き。
――宇宙を揺らす。

 

そうして。

 

ぐぅるりと。

 

「アトラクション」という言葉の意味が、少しだけ腑に落ちた。