あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

ユートピア、だった

この週末は、ひびちゃサンの追っかけ〜!!(もう居直りっ)

自分的なテーマも追加。 パフォーマーの写真を撮る。
お稽古場の役者を撮った経験はあるが、屋外のジャズプレイヤーは、初!!
東北ツアーでは、コンパクトデジカメしか持ってなかったから。
望遠レンズのある一眼でパフォーマーのアップを撮りたい!と、どんなに思ったか。 そのリベンジもある。

もっとも、カメラを覗いていると、
動く場面を切取ることだけに意識がいくので、音や空気を楽しむ感覚は飛ぶ。
そんなもったいないこともできないので、撮影だけに徹しきれない弱みは、ある。

(撮ったデータ? ご本人たちに渡してますヨ)

 

ひびさん、そっちの手見せて。 「え?」
プチ・トリビアを発見。 レンズを通して初めて見えることもある。

そして撮ってみてわかったのは、
撮影するってことも、実は言葉のない会話、だったってこと。
撮る側と、撮られる側の、デート。
だから、音楽を投げかけてくるプレイヤーを、受け止めながら撮影するということは、お互いのテンションが相乗効果にエスカレートするみたいで。 
どくんどくんと、テンションがあがっていく。 脳内麻薬状態?で、むちゃくちゃノレる。

サックスの正面撮影はシルエットがつまらないってことも、初めて気づく。 バリトンサックスにいたっては、下手側から狙わないとダメってことも。  あ、ソプラノサックスは正面OK。

からだの硬さ自慢?のあやちゃん。 
ご飯食べながらの自虐ネタで笑っちゃってたけれど、そうか、吹きながら持ち歩く楽器の重さを支え、あの力強い音を支える背中という結果だったんだわ、とも気づく。

 

土曜日は、阿佐ヶ谷のジャズフェス。
たまたま聴いた他のプレイヤーの音に、ひびちゃさんたちがいかに音を磨いているか、他の音を聴いているか、お客に語りかけてるか、がよくわかる結果に。
んんん。
わたしが気に入ったのは、ジャズではなくて、やっぱ「チャズ」なのかな?とか。

 

日曜日は、中央区のビルに囲まれた、だだっ広い芝生公園でのイベント。
橋本Pとすれ違う。 「どこでこんな小さなイベントのことまで知ったの」とおっしゃるから、たまたま横にいた島野さんを指して、こっからの情報だと答える。 (かれらは広報にもちゃんと頑張っているンです!)

ショーは3組のローテーション。
サクさんという、初めて拝見するパフォーマーさんと、

ヨーヨーの金子さん。 の、ディアボロ(中国ゴマ)を初めて見る。 すげっ。 2008世界チャンピオンだって! (で、その世界チャンピオンに、「ホラ後ろ向いてっ」と背中の芝を払ってやる、わたしはおかーさんかっ?)

ところでヨーヨーの写真も難しい。 スピードや動きが半端ない。 
(金子)リューヤくんのからだや動作は、キレイで絵になる。 
こっちもしばらくは、撮影テーマだわ。

(って考えてみると、こんなに好意的でスリリングで撮り甲斐のある被写体たちって、恵まれすぎ、かもね)

 

さて。
最初はそれなりにいたお客が、やがてポツポツきた雨に、散っていく。
最後の回が始まる時間の公園には、用意されたジャグリングの道具で、はしゃぐ地元の子どもたちが駆け回り、おとなのお客はチラホラ程度に。

それがユートピアな空間の始まりでした。

黄昏れてきた空気の中、歩き回るひびちゃさん。 それは美しいジャズが流れる。 (そういえば芝生に音が吸われる!と気にしてましたが、わたしにはサックスの音がクリアに聞こえた気がして、好きでした)
音楽にあわせて、無邪気に笑い、遊びまわる子どもたち。 あとをついて行進したり、サクさんにあわせて踊ったり。 
それを笑って見守るオトナたち。
バラバラに歩くサックス。
って、四方から音が押し寄せ、わたしの周りで絡み合い、繊細に響きあう。 
刹那くてハッピィ。

夢幻に包まれ、くらくらした。 今、自分は、どこにいるんだ? 夕暮れの魔法の中、

写真? 撮ってる暇など、ないから――

 

そのあとの魔が刻。 なんで今頃、雨が止むンだよー!
の中で、
リューヤくん、周囲の通行人に大声で呼びかけ、集めて、ショートショー。
こーなってくると、こっちも遠慮なくノリノリな客スタンス。

めちゃ楽し〜。

 

で、そのあと。
関係者以外、誰もいなくなった公園で。
子どもたちが投げ出したディアボロに、初挑戦してるひびちゃメンバー。 微笑。
あのね、糸も見えない暗さですけど。
むむむ。 集中力、違うのね。 モノにしつつある?
と、無心に遊ぶオトナたちを見てるのも、かなり楽しい。

 

ほんとに、ナンなんだろう。 この幸せな、時間。