あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

What a Wonderful World

坂手さんのブログに案内されて、渋谷の公園通り沿いであったチャリティー朗読会に行ってきました。
この時節に、朗読会をする意味は何?という興味が少しありました。
募金活動のキッカケ以外に、パフォーマンスとして何か、意味を持つのか。

白い壁の狭いギャラリーに、若い画家?学生?たちの小作品が並び、
それを背景に、即興に近い朗読会。

清水邦夫さんの『楽屋』からの抜粋と。
(演出のせいか、元気に健気に生きる自縛霊のハナシに見えるのが、かわいらしい)

坂手洋二さんの創った構成作品は、
谷川俊太郎さんの「みみをすます」をベースに、さまざまな手記や記事や被災者のナマの声などのコラージュ。 20数名の声が、詩となり想いとなり、拡がり、重なる。

観客の方も、30人くらい。 若い方が多い。
ああ、そうか。
みんな、震災を通して、
心になんらかのキズを負い、秘めていたんだと、そんな揺れに気づく。

たぶん、これを読むあなたも。 あなたたちも、きっと、少しずつ。 必ず。

テキスト通りに語られる言葉や歌を通して、キズを静かに共有することで、
ちょっとだけ昇華できるような。 開放できるような。

この時節ゆえの朗読会は、とても意味があるように思います。
テキストは、たぶん何でもいいのですよ。
大切なのは、見知らぬ人たちと、(想いを押し付けあわずに)時間を共有すること。

その意味では、すべてのアートパフォーマンスに通じるのかもね。

最後に、
中山マリさんが歌った『What a Wonderful World』(サッチモで有名なあの歌です)が、
サッチモに負けないくらい、とてもとてもステキでした。