あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

0303

3月3日の20時を過ぎた頃。
夕べの散歩で立ち寄った古本屋で100円で買った、北方謙三の小説(ハードカバーです)を読んでて突然、
やっぱお雛さまを出さなきゃと思い立つ。
主人公が赤ワインに無骨に目覚めるシーンがカッコイイ。 
自分の感覚のどこかも、ざわりと動く。 

が、なんでだ? 
でも、思い立っちゃったんだから仕方ない。
何年ぶりかで、開封。

冬はほぼ座らないので、窓際のテーブルの上に。
後ろにでんでんやらが見えているのがご愛嬌。
実家では、弟のグランドピアノの上にこうして並べてたなとか、思い出す。

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夕べから今朝に読んでいた小説は、小劇場劇団の内部を取材・想定して書かれていて。
取材をしたからといっても、知らない世界を書くって怖いなと思う。 1ページごとに数回ずつ、違うから、それ。と突っ込みながら読んでいた。
ただ、2点。 
・台本は稽古初日には上がっているべきだ。
・金勘定は黒字を前提に管理してなきゃ、劇団存続の意味はない。
この突っ込みはエラい。 ってか、ちょっとばかり取材した小説家にさえもわかることを、何故に自覚できないんだろうな、当事者たちの群れは。 
通説とか、慣習とか、面倒とか、照れ隠しとかじゃなくて、さ。
自分が1回、公演を打ってみたとき、
内心、なんじゃ、それ。と思ったことがたくさんあった。
ま、今回は全部、教わる立場だと思ったので、黙って受け入れた。 受け入れてみると、それなりの理がないわけではない、とも見えた。
でも、ねえ。

小説に関しては、作家よりも編集者の勉強不足かな、とも。
妙な言葉遣いや、文章の拙さや設定の甘さのチェックが出来ていない。
うん。 作家よりも、編集者の責任って印象だなぁ。 作家はわかんないながらも、アンテナを伸ばして、全力で書いたんだと思うよ。
後半のエピソードは存分にハラハラしたし。 

そして今現在、
自分が書こうと設定しているモチーフは。 未知の世界で。
では取材して、どこまで踏み込める? という当惑。
自分の肌感覚が及びそうな世界を選びはしたが。
わたしが夕べ感じた居心地の悪さみたいなものは、ついてまわるのかな。