まぁなんというのか、以前から感じていたけれど。
劇場のロビー周りのもぎりや案内や票券窓口のチームワークがある劇場は、いい劇場なんだと思う。
わたしも昔、某キャッツシアターでバイトしてた。 あのときは劇団が初めて持った劇場(仮設)だったからマニュアルもなく、みんなで考えた。 なんのために、どうするか。
スタッフ間情報のネットワークが自然と、密で速攻になった。
プロ意識の高い人たちが集まらないと、そういう職場にはならないから。 素晴らしい。
(え? 仕事を辞めてからそーいう愚痴を言うなって???)
2009.12.20. 13・00〜 帝国劇場
この日の席は、前の方の頭で舞台が見えず。 これでS席料金は詐欺だろうという感の。
最端だったので、からだを低めに大きくはみ出させて眺める。
それでも上手半分の景色は捨て。
うん。 舞台を「観る」のではなく「眺める」。
隣に並ぶ4人グループのオバチャンたちは、おそらくこの1回しか観ないお客。
「ちょっと観辛いね」とつぶやきながら、みんなと一緒にミュージカルを観ること(たぶんこのあと、お食事をして)が、生活の中の、ささやかなお楽しみ・・・・・・?
なんかなぁ、もう少しなぁと気の毒に思ってしまう。
(念のために書いておくと、「よくない席がある」のは劇場設定では肯定される。 今度はいい席で観たいという客心理を刺激するんだって)
帝劇には、古くからある独特なタイプのお客がいるんだったと、思い出す。
同時に、スターシステムと陰口を叩かれる(ヒエラルキーが醸し出す?)独特なミュージカルだったことも思い出す。
『レ・ミゼ』以降、スターシステムの在り方が少し変わり、東宝ミュージカルは色合いを変えた。
この日の舞台は、1か月かけて作品が熟成してきて、厚みを増し、
一幕の前半は特にエネルギーを持ち始めてたと感じる。 素敵。
それは。
もちろん作品とか演出とか、作り込みの優秀もある。
だけど、そしてこのチームには、
キャストのひとりもこぼれることない全員と、
ロビー周りも舞台裏も含めたスタッフさんたちの、
明日はもうちょっと上、を目指す姿勢から生まれる熱さがあるんだろうな、と。
実はあたりまえじゃないんだよね、これ。
だから
目の前にそういうチームがいて舞台を魅せてもらえることを、
実は幸運と呼べること。
感謝しなくては・・・・・・。
舞台上では、ひとりひとりが冷静に熱くてカッコイイです。
海賊と宮廷というRPG。
そしてアイリッシュダンスが。 豊かで楽しい。 余裕が出てきたのか?