あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『PQ』の4回目

2009.12.10. 18・15〜 帝国劇場

はぁ〜。 光に包まれ、宇宙を抱きしめるように歌う、ナンテこと、あんだな〜。
この歌声と出会ってしまうと、他の何もイラナイ。 

無視してください。 単なるノロケです。

もしくは

1日がかりで脳みそがなくなるんじゃないかというほど、鼻水をティッシュで搾り取ったから(風邪ですね)、微熱にうなされていたんだ、ということで。

 

女の子たちがナンデみんな、こんなにかわいらしいのかなあ。 スカートをつまむ動作かなあ、ちらちらと見える深紅のペチコートのせいかなあ、アイリッシュダンスかなあと思っていたけれど。
今日は、
海賊やってる男子の笑顔がいいなあと見ていた。 ホント、いい顔で笑ってるなあ。

 

そして以下、すっごくコアな感想というか、イメージというか。

ふたりのクイーンの共通項は、ファザ・コン。
わたしたちの年代は『エースをねらえ!』の宗方コーチと出会ってしまったので、全員がファザ・コンとなり、お独りさま確率が高い、という説があるそうですが。
一方的な深い愛に包まれたい+自分は何やっても許されると考える症候群……?
あははは。 うん。 確かに。

だからこのふたりが、アンドレ/ティアナン タイプに落ち着きやすいのはそこか!と。
リチャードやドーナルじゃ、だめなの。
じっと支える・待つ愛が、包み込む愛に変化していくのが、たぶんステキなの。

エリザベスの発音する「孤独」には、底なしの憧れと、移り変わる気休めな愛のヨロコビと、父と自分、という誇りと。 実にいろんなものがぐちゃぐちゃに渦巻いているんだろうな、と思う。
そして孤独を楽しみながら、人間のどうしようもなさをも愛でていたのかな、とも。

 

このミュージカルはフェミニズムがテーマのひとつだけれど、「男という片翼/家族を愛することが至福」と落としているから古臭い話にならずにすんでるわけで。

それと対立して書かれているのが、リチャードやドーナルという亭主関白宣言たちで。

でもこの世界で、どっちが根強く主流なのかといえば、ね。 「男の方がエラい」
だから、
リチャードやドーナルを「悪役」「嫌なヤツ」と捉えるのは、間違いだと思ったの。
こちらが本流。 正当な考え方。 
凝り固まっているけど。 
ファザ・コン女には嫌われるけど。