2009.12.5. 15・30〜 新井薬師SPECIAL COLORS / 身体の景色
共同構成・演出が田中圭介ということで。
「音」として狭い空間での生チェロから入る。 素直で美しい音。 ただ響きに身をゆだねる。 プロフィールを読むと芸大生と。 ああ、一番純粋に芸術と向き合える時季の音色だ。 刹那く、透き通った、幸せな輝き。
ただ、他の「身体」たちとうまくコラボしてたかは、少なくともわたしには不明。
「身体」として、男がふたり。 ひとりは情緒とか好感とかを排除した、無意味な動きと、音としての言葉を。 もうひとりは、情感と大げさな抑揚と雄弁な動きで、同じ台詞を。
くりかえされる同じ台詞が、まったく違って聞こえてくる、妙。
別の人間の言葉なのか。 ひとりの人間の表裏なのか。
ふたりが顔を寄せて声を発するとき、片方は青白く、片方は血色の顔色。
こういう作品を観ていると、他の分野の人たちに観て欲しいのに、と思う。
ミュージカルとか、コンテンポラリー・ダンスとか。
言語は違っても、からだの持っていき方とか、こういう方法論もあるのかって刺激になるんじゃないのかなあ。
集中力の高さ、からだの制御、客観性……。
他のパフォーマーたちが何をやっているか、もう少し観ておいたら?と、ね。
次のチケットがぎりぎりなので、どしゃぶりの雨の中に飛び出す。
せっかく久しぶりに圭介くんと会えたのに、全然話せなかった!
キツキツに乗り継ぎ、中野から有楽町へ。 次の劇場には、5分前に着く。
くそぉ。 圭介くんと5分間はしゃべれたんじゃないかぁとハラを立てるが(←身勝手!)、あとの祭り。