2009.12.4. 19・30〜 森下スタジオA / 輝く未来
ダンスを観ながら20歳頃の自分を思い出していた。 美大生だった。
真っ白な紙に、鉛筆で、最初の1本の線を描くヨロコビ。
紙といってもいろいろとあって。 生成りの白でぽこぽこしてたり、漂泊された白でつるつるだったり。
鉛筆には20段階くらいの硬さ・軟らかさがあり(厳密にはメーカーによって発色が変わり)、カッターの削り方で、線の表情が変わる。 当然、持ち方、描き方でも。
同じ濃さの鉛筆でも、出会う紙によって、墨色が変わり。
こすったり重ねたりすることで、無限の色と質感が変わる。
その最初の1本の線のヨロコビ。
シンプルで至福の美。 心が震える。
きっと。
わたしが1本の線を他の人に見せて、共感してもらえる確率はほとんどゼロなんじゃないかとも思う。
でもたぶん、ゼロではない。
その線が、人にメッセージを持つ・持たないの差は、どこにあるのか。
30年たっても、全然わからない。
だから。
何故、今回の3つのショートシーンがダンスとしておもしろくて、精神性を感じさせ、ときには笑ってしまうのか。
わからない。
今回のインプロは、予定調和に無難に終わってしまったようにみえて。
ちょっと物足りなく感じるのは何故か、わからない。
メンバーの間で、からだの会話が成立していた。
だから振り付けされたダンスは、空気がタッていて。
インプロの競争感は薄れてしまったのかな、とか?
明日観ると、また変わるんだろうなあ、とか思いつつ。