2009.12.2. 19・00〜 PARCO劇場
……もぅねぇ。 もぅねぇ、もぅねぇ……。
あまりにステキなテキストに、何もしゃべれない。 これから観る人への礼儀だ。
泣きたくなるような、大どんでん返し。
役者5人が、あまりにはまり役で、どーしようもないチャーミングで。
……自然で……男臭くて、あっけらかんとキチャなくて。 みっともなくて。
何もしゃべれない。
っていうか。
言葉だナンだで説明できないものが、舞台の上に、醸されていた。
乾いた笑いに包まれた物悲しいファンタジーの向こう側で、
愚かであたたかな男たちにたどり着く。
出回っているちらしのイメージは、大嘘つきです。 煽り文句も超微妙。
でもしかたないか。
言えないもの。 説明のしようがないもの。
小日向文世さんのまっすぐ歩いているつもりの酔っ払いが、絶妙。
この方をあの役にキャスティングした方、エライです。
去り際のあの台詞の詩情。 世界が一変した。
平田満さんの、ずぼーっと普通に立っている様子が、絶妙。 なのに哀しみが漂う。
ちらしが偉かったのは、
あっちこっちの劇場の折込で出会っていたけれど、
3枚目が手元に来て、
わたしはやっぱり観ようと、数日前にチケットを予約したんだ。
3枚目が来なければ、こんなすてきな舞台を見逃すところだった。