あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『飯縄おろし』を観た

2009.11.7. 14・30〜 タイニーアリス /オフィスプロジェクトM

タイトルは「いいづなおろし」と読むそうです。 前説サンが発音するまでずっと「いづな」と思ってました。 そりゃあね。 
(あ。 映画の『カムイ外伝』観にいくの忘れてた〜!)

 

作・演は戯セミで講師をしてくださった方なのですが。

この日、わたしの体調というか精神状態というかが不安定なせいか、
芝居を観るって(1時間40分硬く狭い椅子に座っているって)こんなに体力がいるのかと。
という調子でしたので。
作品についての褒めどころをみつけて盛り上がることも、嘘をつくこともできそうになく。
いいホンだとは思うけど。 ……けど。ね。

恩知らずにも、先生の前を微かに会釈しながら目もあわせずに通り過ぎてしまいました。

………………。 

だって、
全体を覆う漠然としたちぐはぐ感を、その時点では言葉にできなかったし。

 

再演ものであること。
本来、男子高校生たちで構成されている芝居を、女子高生バージョンにも書き直したというのも。

ちゃんと田舎の女子高生にしか見えない女優さんたちもみんなえらいんだが。 まほはどう見ても都会の女子高生の顔(微笑)なんだが、方言がんばってたし。
でも高校生の男子、女子の差は大きい。 まほのやっててた役は、男子ならありうるけど女子では微妙な役どころ。 

じゃあ、女子バージョンにする意味はないのかといえば、そんなわけでもなく。

問題は、女子高生の役を消化するためにか、みんなで大昔の高校演劇みたいな役作りをしちゃったってことかな。 
そういう演出意図なのか、役者さんたちの体質がそうだったのか、
わからない。
そういう「様式」で、田舎の高校生たちの「リアル」を描こうとする、……ちぐはぐ感?

 

あと。
今年、わたしは今まで書いてきたホンを書き直して見つめなおして煮詰めてきたつもりだったけど。
全然意味のないことだったんだ、と。 エラク客観的になれた。

人の感情を動かすトリガーはたぶん。
スピード。 疾走感。 勢い。 
書き直しはね、その辺がべたべたになっちゃう。

ね。
センセイの作品観て、自分のダメダメがよくわかりました。
に、
「そう?」
で済めばいいけど、
「どこが?」
ナンテ言われたら、……どう応えればいいんだ?

 

ああ。 それからね。
わたしには、何が何でも東京に憧れる意識とか(因みに原宿がファッション・リーダーになったのは80年代からだったように思います)、
故郷と東京と、生活の場を選択したいとか、その違いとか、
東京での評価はともかく故郷でならば錦を飾れるとか、
つまり、
田舎の高校生の焦燥感を共有できない。 ってか、想像もつかない自分に気付いた。
……すみません。
ずっと、のほほんと東京のお嬢さん(?)をしてました。
演じてたまほ(東京のお嬢さんです)は、想像がついたのかなぁ。