あとりえあげん

劇作家・ミュージカル関連のコミックエッセイスト・多摩美校友会理事 活動ベースは三軒茶屋ですが八ヶ岳の別荘で在宅介護はじめました☆

[ブログ版] 世田谷区三軒茶屋で隠居してます。ときどき劇作家。HPはコチラ http://agen.web.fc2.com/

『ありふれた惑星』を観た

          2009.6.12 17・30〜 王子小劇場 /てがみ座

育 がお友だちとふたりで立ち上げたユニット。
といいながら、参加メンバーにはスゴ腕が並び、その他いろいろとナンていうのか、
公演そのものにストーリィをたくさん演出していて、すごいなぁと思う。
てらいもなく、こんなことまでしちゃうんだ。 自分はまだまだ甘いなぁ。

1番うわーっと思ったのが、装置。
デザインもタテヨコの変化をつけてステキなんだけれど、特に転換がね。
2作品同時上演なので、休憩時間に、
壁を折りたたんで逆転させて、役者さんたちが音楽にのせててきばきと道具の出し入れをして。
全然違う世界を魔法のように展開させるの。 それだけでショーなんだ。

カシオペア』は、初めて拝見する(魅力的な)役者さんだったけれど、書き直すたびにホンを読ませてもらっていて。
『鉄屑の空』は新しいホンだけれど、ちょーふやタイチくんやメイちゃんや、他で知っている役者さんたちが何人か出ていて。
だからなのか、「演出」を意識してみていた気がする。 

『鉄屑の空』を演出したのはナラハラさんで、
台詞(息?)の合わせ方でリズムよく緩急つけた流れをつくりだしていて、
客の視線をちゃんと誘導しながらも、ちょっと余所見も楽しめるバランスのとりかたに。
あー、こういう芝居はこーいうふうに演出するのか、と。
ちょーふやタイチくんがね、いつもと違うふうに見える。 うまく言えないけれど、役者が全体のパーツなんだ。 ストーリィのために動いているというのか。
終演後
上手ですねとか、わけのわかんない感想を言ったら、自分は客目線で創ってるからとおっしゃってました。

そっか。 わたしが創ろうとしたい演劇とは、根本からが違うのかもな。
と、逆に自分を分析。

カシオペア』の男性役は、実際に生身の役者さんがやるとどーなるんだろうと思っていたら、
それは魅力的な方で。 だめっぷりがめちゃかっこいいという。
うっかりすると女性役に、なんでかれと別れたいんだよ、と突っ込みたくなりそうで、
でもそうならなかったところが女性役の実力ってことか。
この男性役、目鼻立ちが誰かに似ているなと思っていたら、超有名演劇人の息子さんだということでした。